俺とみこの日常 6話
ガチャ
「みこちゃん!おはよう!!」
優美だった。
「あれ?今日は一人?」
まりちゃんの姿が見えない。
「うん!暇だったから来た!」
相変わらずテンションが高い。…あたしも人の事言えないけど。
「そんでみこちゃんは暇?」
どっちとも言い難い状況だ。
「今、は……どっちとも言えない…と思う」
「忙しかった?」
「忙しくは…、ない」
「じゃあ、あたしとイイコトしよう?」
冗談か本気かわからないトーンで言う。
優美ちゃんはたまに、冗談で言ってるのか本気で言ってるのかわからないときがある。
とりあえずは断っておく。
「お断りします」
あたしがそう言うと
「そっか」
と言った。
よかった。冗談の時のトーンに戻った。
「じゃ、イイコトが駄目なら、一緒に遊ばない?」
そっちがメインか。ってあれ?
そう言えば、あたし、今16歳の身体になってるはず…。
「…ねえ、優美ちゃん」
「うん?どうしたの?」
「あたしいつもと違うところない?」
「え?うーん?」
優美ちゃんはそう言って悩みだす。
「…髪切った?」
「…違う」
「ありゃ」
ほんとに変化はないんだろうか。
気になりながらも、とりあえずさっきの質問には答えておく。
「遊ぶ件だけど、今そーくんが大変なことになってるから……ごめん」
優美ちゃんは少し驚く。
「何があったの?もしかして暴走した!?」
何がだろうか。
「もしかしたらみこちゃんへの愛情が爆発して…!!」
おーい。
「はっ!!だから今さっきあんなことを…!?」
何が『はっ!!』なんだろうか。
「ねえ、優美ちゃん」
「どうしたの!?みこたん!!」
優美ちゃんが暴走している。
「(優美ちゃんの中で)何があったの?」
「だって、今さっき『どこか変わったところはない?』って聞いてきたじゃん!」
意味がわからない。
「そーちゃんさんとs××(自主規制)したから、大人っぽくなったでしょって事でしょ!?」
ますます意味がわからない。
何を言ってるんだ、この子。
どうしたことか。どうやって暴走を止めようか。
「ねえ、優美ちゃん」
「何!!??」
迫力に少しおされてしまう。
「あ、あのさ、そんな事はないから、とりあえず部屋に入って」
「うん、わかった!!おじゃましまーす!!」
すごい勢いで入ってきた。
「みこたんの部屋は!?」
「2階だけど…」
「分かった!!!」
すごい勢いで階段を上がって行った。
上から、
「あ、なるほど。なんだ〜よかった〜」
と聞こえてくる。
さすがだ。この状況を理解できたらしい。
っと、あたしも早く行かないと。
作品名:俺とみこの日常 6話 作家名:ざぶ