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笑ミステリー 『女王様からのミッション』

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「私がグリーン・アイズ・プロジェクトのパートナーを勤めます。これからの私たち二人は、非日常的な世界に一蓮托生で足を踏み入れて行くことになります。だからお互いを裏切らず、支え合って活動して行きましょうね」
 一段落が付いたのか、マキコ・マネージャーは真剣な眼差しをして、これからの二人の行動姿勢の確認をしてきた。だが高見沢は、その話しの中にある非日常的な世界、それがどういうものなのか未だよくわからない。だが、いつもの勢いで、「ああ、マキちゃんとだったら、どんな世界へでも、どっぷりと……。イッツ・マイプレジャー(It's my pleasure.)だよ」と答えてしまう。

 しかし考えてみれば、夏子との沖縄旅行の結末がマキコ・マネージャーとの出逢い、そして卑弥呼女王からのミッション拝命だった。
「人生て、こんな奇妙なことが、いろんな縁に吸い寄せられ、絡まり合って起こって行くものなのかも知れないなあ。そしてそれを機にして、また新しい人生ドラマが始まって行くものなのかなあ」
 高見沢はそんなことをぼんやりと考える。そして非日常的な出来事が、これからどんどんと起こって行きそうな予感がするのだった。

 京都祇園の地下に、今も女王国・邪馬台国が存在する。
 この摩訶不思議な世界。
 高見沢はまるで沖縄旅行へ出掛けたことからの必然であるがごとく、今宵そこへ吸い込まれ、潜り込んでしまった。
 そしてそれはもうすでに、それ自体が非日常的な出来事だったのかも知れない。
 だが高見沢一郎は、今まで味わったことのない充足感を感じながら、その邪馬台国を後にするのだった。