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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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年賀状

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私は思い切ってその住所あてに手紙を書いた。
解らぬまま年賀状を出す気持ちにはなれなかった。

余計なご心配をおかけしました。
車の事でお世話いただきました者です。
あの時の御親切は忘れる事はありません。

私はかえって恐縮した。たったあれだけの事である。
自動車工場に頼んでもそれほどの料金は請求されないだろう。
親切は金ではないが、こうまで思って頂くと嬉しいものである。

今年も辰の絵の入った年賀状が大塚さんから届いた。
作品名:年賀状 作家名:吉葉ひろし