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「姐ご」 7~9

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「姐ご」(7) 
工藤厩舎のバブル?



「まさに、飛ぶ鳥を落とす勢いだ」


 「へぇたいしたものだ、、この不景気な時代に豪勢なことだ。
 秘訣は何だ、やっぱり人脈か?」


 「うん、
 エクセルから派遣されてきた、正田ってやつが遣り手だな。
 こいつが、元は中央競馬に籍を置いていたと言うんだが、
 その辺の関係で、中央と首都圏の競馬には、
 妙に古い付き合いがあると言う」


 「ふるい付き合いがあるのなら、余計に好都合だろう、」

 「ところがそうでもなさそうだ。
 正田ってのは、実は、浦和からの流れ厩務員だったという噂もある。
 廃止の決まった高崎競馬に、
 まだまだ現役のところから、わざわざ流れてくると思うかい。
 待遇カらしても雲泥の差が有る、都落ちもいいところだ。
 何か不自然な、引っかかるものがあるだろう」



 「そうかな、蹄鉄屋の考えすぎだろう。
 女で失敗したとか、酒でしくじったとか、
 どこかで不始末を仕出かせば、都落ちも仕方がないだろう。
 どうせまともな世界じゃないだろう、地方の競馬界なんて。
 皆な、すねに一つや二つの傷が持ってるさ、
 第一やっこさんは今ではもう、工藤厩舎の右腕だ、
 いまさら首にも、できないだろう」



 「まぁな、実はそれはある。
 工藤厩舎はいまのところ、正田の才覚で動いているようなもんだ。」


作品名:「姐ご」 7~9 作家名:落合順平