笑っとこ!
店を出て、まっすぐ家路につく私。
風に冷えた体と寒い心が少しでも温かくなるようにと買ったカイロを握りしめた。
「ちっとも温かくない・・・何よ、不良品!」
誰に言うでもなく台詞を吐いてコートのポケットに突っ込み足早に歩いた。
部屋に帰った私は、暗い部屋に明かりをつけるとコートを脱ぎ捨てた。
ローテーブルに買ったあたりめを広げ、クッションに可愛く座った。
缶ビールのプルを・・・
プシュッ!(はい。期待を裏切らず)顔面に浴びながら指先で何とか押さえ込む。
落ち着いた噴射から手を伸ばし、ティッシュペーパーを引き抜く。
シュシュッ!2枚で終わった。
とりあえず、顔をそれで拭いた。たぶん今の私は無表情だろう。
ロボットが仕事を言い付かったようにストックのティッシュペーパーの箱を取りに行った。