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舞うが如く 第五章 1~3

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 4月4日 になってから、勅使として先鋒総督の橋本実梁、
同副総督の柳原前光らが江戸城へと入りました。
慶喜は水戸にて謹慎すること、江戸城は尾張家に預けること等とした条件が
勅諚として伝えられ、4月11日にいたって、江戸城の無血開城が実現をします。
同日のうちに、慶喜は水戸へ向けて出発をしました。


 4月21日には、
東征大都督である有栖川宮熾仁親王が江戸城へ入城して、
江戸城は、正式に新政府の支配下に入りました。



 一方この江戸城無血開城に従わぬ旧幕臣たちの一部が、
千葉方面に、大挙して逃亡をしました。
旧幕臣たちは船橋大神宮に陣をはると、4月3日には市川・鎌ヶ谷と
船橋周辺で両軍が衝突をします。

 最初は数に勝る旧幕府軍が有利でしたが、
戦況は新装備を有する新政府軍へと徐々に傾き、やがて新政府側の
勝利で幕を閉じます。

 ここでの戦いは、江戸城無血開城後の南関東地方における、
政府軍と旧幕府軍による最初の本格的な戦闘になりました。

 この結果は、新政府軍側にとっては
旧幕府軍の江戸城奪還の挫折と、関東諸藩を新政府への恭順に動かした点で
きわめて大きな意義をもつものとなりました。