勇者ああああ
巨大な魔物も俺が何回か切りつけただけでアッサリとダウン。町の周りを走り込みした成果だろう。
こうして、4丁目の用事も無事に片付いた。
次に向かうのは、トーキョー本町。本町だけにトーキョー地方を統治するトーキョー本庁が存在する。なんのオヤジギャグだ?
町の中に入っても特にイベントらしき話題は見つからない。ここでエンディングか?あっけないな。と、そんな事を考えていたら、イベントがやってきた。トーキョー本町の町長を決める為に、4人の候補者が代理を立てて、戦うという話しだ。
俺以外のヤツらは自由行動で、まだ帰ってこないので、俺は少しブラブラした。
腕自慢大会なるものが開催されていて、俺はなぜか担ぎ込まれて、出場する羽目になった。
優勝すると賞金が出るらしい。この大会には例の町長候補者の代理が出場しており、この大会の優勝者が、時期町長となるわけだ。
腕っ節や代理人ってのは間違っている気がする。
一回戦は代理人の一人だ。見るからに重そうな鎧を着ている。鉄兜なんかかぶっている。いわゆる戦士という輩だな。
後頭部に蹴りをいれたらケリがついた。ケリだけに。
二回戦はなんと、ええええだ。町長候補者の代理人として戦うらしい。
ええええがこちらに詰め寄る。
俺は先読みして、左に剣を振ったが、これはフェイントだった。
右から俺のわき腹に拳を当てにくる。
俺はギリギリを前転してよけた。
後ろにええええがいる。
関節技を狙っている。
対処はさらに後転して逃れるのが正解だ。
ええええは関節技をかけようとしたままの姿勢だ。
今なら斬りつけることができるが、試合のルールにのっとって木刀なので、実際に切ることはできない。
ええええの顔面に木刀を叩きつけて、試合終了。
一緒に旅をしてきたから、さすがに強かった。
3回戦はおかしなことにううううが相手だ。いいいいは呪文の詠唱時間のせいで一回戦で負けてしまったようだ。
余談だが、いいいいもううううも町長決めの代理人だったらしい。
ううううの怪力は見くびれない。
ううううの鉄拳が炸裂。
剣で受けるもかなり吹き飛ばされる。
こちらからは、いったん呪文で牽制しながら隙を作ることにした。
まずは、ギラという、広範囲に火の壁を作る呪文だ。
ううううは呪文をとなえて、バリアを張る。
が、詠唱が終わる前に俺が詰め寄る。
ううううは両手を上げてギブアップ。
やはりううううもかなり腕を上げているようだ。
決勝は自称スナイパーを名乗るハンマー使いだ。
ワイルドなスタイルでスナイパーとは、これいかに?
とりあえず、ハンマーを振りかぶって来たので、左手でハンマーを抑えて、顔面をひっぱたいた。
ポロリとハンマーを落としたので、俺がひろいあげて、相手の頭の上にハンマーを乗せた。
あっさりギブアップ。優勝は俺のようだ。
俺は誰かの代理人では無いので、決闘は関係ない。
数日後、町長を決める手段は、選挙という形になり、住民が選ぶ町長が決定した。
どうやら、俺の優勝は誰にも想像できなかったようだ。
結果的に本町は非暴力による方法で、前に進めたようだ。
トーキョー本町を出る前にウワサされていたが、トーキョー地区の軍隊が動くらしい。
目的はカナガワ地区の陥落だそうだ。この大規模の戦争になぜか俺達も参加する羽目になった。これを片付けないと、次に進めないんだとさ。
トーキョー側にいる俺達は目立つ気は全くなかったが、この戦争のあと、俺達は英雄として祭り上げられてしまう。
さて、カナガワ軍は迎撃態勢で来たので、いわゆる野戦というヤツになる。見渡す限りの大軍勢で、陣容もキレイに整っている。
トーキョー側で用意した兵力の二倍以上はいるだろう。
やがて、トーキョー側から号令が入り、負けじとカナガワ軍も動きだした。
俺達は4人で1小隊というスタイルで、とりあえず、カナガワの兵士を黙らせていった。
いいいいが使う魔法、ベギラゴンは半径数百メートルを火の海に変える。
ううううは負傷者の手当てをしながらも、怪力を活かして戦っている。
ええええも息切れ一つせずに淡々と倒して行く。
気がつけば、トーキョー側の兵士はほぼ全滅しており、俺達4人が敵の中に残された。
俺を含む、仲間達は全員まだまだいける。
カナガワの指揮官が俺達の強さを目の当たりにして青ざめている。
トーキョー側の指揮官は一人で頑張っている。俺達はとりあえず指揮官を守るように引き続き、戦い続けている。
とうとうカナガワ軍を全滅に追い込んだ。だが、トーキョー側の目的はカナガワの陥落だ。
俺達4人はカナガワに乗り込むことにした。
カナガワ地区への潜入に成功した。戦争中だけあって、市民はやつれている。俺達の目的はカナガワ地区をトーキョーに飲ませることだ。直接、カナガワ軍のトップを狙う。
カナガワにあるオダワラ城にトップがいる。
さて、オダワラ城に入ると早速客だ。通路をふさぐように敵が固めている。ううううがそいつらをヒョイヒョイ投げ飛ばして、俺達は突き進んだ。
城にはトラップも仕掛けられている。見事にハマってしまい、地下に落とされた。案の定、四方を囲まれている。
俺達はコイツらを全て片付けたが体力が残り少なくなってしまった。ううううにはもう治療する力が残っていない。
いいいいも小さな火の玉を出すぐらいしか力が残っていない。
トラップを抜けると出口があったので、いったん引き返した。ううううが最後の力を使って、トーキョー本町に瞬間移動した。
クタクタになって宿に入ると、食事をしていた客達が一斉に拍手を始めて、俺達は祭り上げられた。この宿は、トーキョー軍の幹部の集まりで、例の指揮官が俺達の話をしていたようだ。俺達はとりあえず、カナガワのオダワラ城を荒らして来たことを報告した。この話で、さらに祭り上げられてしまった。
一晩休んで、俺達はリベンジでオダワラ城に瞬間移動した。
あんまり兵士もいないので、すんなり天守閣にたどりついた。
お殿様は馬鹿面をしているが、用心棒の方はかなりできる。久しぶりに背中がゾクリとした。
先に動いたのは用心棒の方だ。回復能力のあるううううに焦点を絞ったようだ。
ええええが割って入る。
あっさりええええが吹き飛ばされる。
いいいいの呪文が完成して用心棒を狙う。
用心棒は呪文を片手で弾いた。一瞬の隙をついた俺の一撃も防がれた。
止まるな!態勢を立て直したええええがすかさず用心棒を叩きに行く。
用心棒は刀を抜いて応戦する。ええええが紙一重でかわすが、用心棒の返す刀はいいいいを狙っている。
俺が許さない。用心棒の刀を俺が受け流す。
俺が飛び上がり、後ろからいいいいの呪文が用心棒を捉えに行く。
用心棒はついに俺達の攻撃をくらった。
この一撃が糸口となって、次々と俺達が押して行き、とうとう用心棒は倒れた。
オダワラ城は陥落し、カナガワはトーキョーに飲み込まれた。
悪政だったカナガワはついにトーキョーの一部になり、俺達はトーキョーの英雄にされた。
悪い気はしない。悪の魔王を倒しに行くために、俺達は進まなければならない。
トーキョーを出る前に、武器を新調した。英雄だからと、店の中で最上級の武器をタダでもらってしまった。
作品名:勇者ああああ 作家名:peacementhol