小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

銀の糸

INDEX|7ページ/7ページ|

前のページ
 

車に戻りジュースのプルタブを引き上げようとすると、底に先程の銀の糸が絡んでいた。
原口は払いのけようとしたが、思い直してティシュに包んだ。
家に帰り、座卓の上で開いてみると、銀の糸が指輪のように丸くなっていた。
それから半年が過ぎた。
街で隊列を組んだオートバイを見たとき、ジャンバーに見覚えのある虎と鷹の刺繍を見た。
結婚式に招待された時、花嫁がお色直しに着たのは御所車の打ちかけであった。
そのたびに五月女を思いだした。
原口の方から五月女に電話する勇気は無かった。
五月女は原口の電話を待っていたがいつになってもかかっては来なかった。
二人のお見合いは幻に終わりそうであった。

作品名:銀の糸 作家名:吉葉ひろし