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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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OATH~未来につなぐシルベ~序章(後半)

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序章 第5話-リディアとシスター-



■サウスマリー 商店街(街の出入り口前) <シーンNo.5-1>

 寂しそうなシスターの表情を思い出し、うつむくリディア。

リディア「・・・・・・」
リディア(あの表情・・・・・・なんだか見ていられない。・・・・・・何か、シスターを元気づけそうなものを探して元気づけてあげないと・・・・・・)

 リディア、商店街を見つめる。

 ※イベント終了。村の中のみ、操作が可能になる。

※村の外に出ようとした場合※

リディア「今はシスターが喜ぶものを探さないとね」

 リディア、村の中へ戻る。
 ※イベント終了。村の中のみ、操作が可能になる。

■サウスマリー 商店街 花屋<シーンNo.5-2>

 リディア、花屋を見つける。

花屋(女性)「記念日や愛情のしるしに花はいかがですか~」

リディア「花かあ・・・・・・」

 リディア、紫の家紋のような花を見つける。

リディア(あれは確か、いつもシスターが玄関に飾っている花だ・・・・・・)
リディア「よし!」

 リディア、花屋の女性店主に訪ねる。

リディア「すいません!この紫の花をください」
花屋(女性)「『キキョウの花』だね。はいどうぞ」
リディア「ありがとう!」
リディア(よ~し!これで、シスターを元気づけるぞ!!)

 シスターを元気づける気満々でリディアは『キキョウの花』を持って孤児院へと変える。

 ※イベント終了。村の中のみ、操作が可能になる。(村の中のみ)

 ※村の外に出ようとした場合※

リディア「さすがに今日は、やめといた方がいいよね」

 リディア、引き返して村を探索する。
 ※イベント終了。村の中のみ、操作が可能になる。

■サウスマリー エフェクション孤児院 入口<シーンNo.5-3>

 エフェクション孤児院へと戻ってきた、リディア。
周囲の庭は焼かれた跡がある。孤児院自体はガラスが割れた程度で、生活するには支障がないようだ。
 空は夕日が沈みかけ、暗くなりかけている。

リディア「良かった。孤児院は無事のようね。庭は焼かれているけど・・・・・・さて、合否は分からないけどはやく準備をして、シスターにこの花を渡すか」

 リディア、キキョウの花を見つめる。

リディア(でも・・・・・・なんで、この花ばっかり飾っているんだろう?)
シスター「リディア!!」

 シスターの声に反応してリディアは『キキョウの花』を隠す。
 シスター、リディアの下へと来る。

リディア「し、シスタ~・・・・・・」
シスター「もう、こんな遅くまで!女の子なんだから暗くなる前に帰るようにって、いつも言ってるでしょ!」
リディア「(うんざりしているように)も~う、分かってるわよ。今更、子供じゃないんだから」

 リディア、シスターの横を抜けて孤児院の中に向かう。

シスター「だったら、ちゃんと帰りなさい!!」
リディア「ハイハイ」
シスター「ハイは一回でしょ!」
リディア「は~い」

 リディア、シスターの小言にうんざりしながら、中へと入っていく。
 シスター、中に入るリディアの背中を見つめる。

シスター「もう・・・・・・いくつになっても変わらないんだから・・・・・・」
シスター「・・・・・・」

 ※このままイベントが続く。

■サウスマリー エフェクション孤児院3階 リディアの部屋<シーンNo.5-4>

 そして夜。月が孤児院を明るく照らしている。
 リディアは、絶対合格するだろうと思い込んで、自分の部屋で旅の準備をしていた。

リディア「よし!準備完了っと!!あとは・・・・・・」

 リディア、机の上に置いてある、自分が買った『キキョウの花』見つめる。

リディア「うん・・・・・・シスターに渡そう。今なら自分の部屋にいるはずだわ」

 どうやら子供たちに見られるのが恥ずかしいから、リディアは子供たちが寝るのを待っていたらしい。

リディア「確か同じ階の一番奥の部屋だったわね」

 リディア、『キキョウの花』を持って同じ階にあるシスターの部屋へと向かう。

 ※イベント終了。操作が可能になる。

※2階へ降りようとした場合※

リディア「チビたちを起こすわけにはいかないよね・・・・・・」

 リディア、3階へと引き返す。
 ※イベント終了。操作が可能になる。

※3階にある子供たちの部屋に入ろうとした場合※

リディア「開けたらマズイよね・・・・・・」

 リディア、シスターの部屋を探す。
 ※イベント終了。操作が可能になる。

■サウスマリー エフェクション孤児院3階 シスターの部屋<シーンNo.5-5>

 シスターの部屋。
 シスター、寂しそうに窓から月を眺めている。

シスター(いよいよ旅立つのね。そろそろと思ってはいたけど、まさか急にこんなことになるなんてね。覚悟してたけど・・・・・・わたしはあの子に・・・・・・教える事は全て言ったかしら・・・・・・)

 シスターが『娘』のことを考えている最中、ドアからコンコン、と音がする。

シスター「はい」
リディア「(声のみ)シスター、今、大丈夫?」
シスター「リディア・・・・・・ええ、どうぞ」

 リディア、シスターの部屋に入る。

シスター「あなたがこんな夜に訪ねるなんて珍しいわね」
リディア「(恥ずかしながら)あ、あたしだって、あるわよ・・・・・・こんな事ぐらい・・・・・・」
シスター「ふふふ・・・・・・で、こんな夜にどうしたの?」
リディア「(恥ずかしながら)・・・・・・し、シスターを元気づけたくて・・・・・・」
シスター「え?」
リディア「(恥ずかしながら)と、とにかく!これをシスターにあげに来たの!」

 リディア、『キキョウの花』をシスターに強引に渡す。

シスター「これは・・・・・・キキョウの花!・・・・・・どうして、あなたが・・・・・・」

 リディア、顔を赤らめて恥ずかしそうに、

リディア「いつも、シスターが玄関に飾っていたから、好きなのかなあと。・・・・・・それと、シスターを元気づけたかったから・・・・・・あんな、寂しそうなシスターを・・・・・・ほっとけなかった、から・・・・・・」
シスター「・・・・・・リディア」

 リディア、やけくそな振る舞いで、

リディア「だから、旅立ってもこれを見て、あたしの事を思い出してよね!」

 顔を赤くしながら、右にプイッと顔を向けるリディア。

シスター「・・・・・・ふふふ」
リディア「?」
シスター「ははははは・・・・・・」

 突然、笑いだすシスター。

リディア「な、なによ!あたしがこんな事をやったのがおかしいの!?」
シスター「ごめん、ごめん・・・・・・。そうじゃないのよ。ただ、嬉しくて。でも、ホントに珍しいわね。貴女(あなた)みたいな人が気にかけてくれるなんて」
リディア「・・・・・・やっぱり、珍しがっている。(はぶてながら)あたしだってするわよ、これくらい」
シスター「ごめん。でも、元気がでたわ。おかげで、寂しさも吹き飛んだし。ありがとう、リディア」
リディア「うん。それでいいのよ!もう・・・・・・」
シスター「ふふふ。リディアはやっぱりこうでなくっちゃね」