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ウエツグ上次
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novelistID. 33611
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性能良いロボット

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『性能の良いロボット』

 町から少し離れたところに、一人で暮らすには少し広すぎる家に住む男がいた。男は広大な土地を所有し裕福な家系であった。そして、何よりも男自身いくつかの事業に成功しており金に困ることはなかった。広すぎる家は手が届かないところが多く、数人の召使が掃除や家事など家のことをやっていた。
ある時、男は特注でロボットを作らせた。少し金はかかったが機能は充実していた。男は召使をやめさせ、そのロボットを家で働かせた。
ロボットは手足が短く、ちんちくりんないでたちであった。ロボットの見た目は男がロボットを作らすにあたって一番こだわった部分であった。子どもの頃に大事に遊んだブリキのロボットを作りたかったのだった。

手足の短いちんちくりんのロボットはそんな姿(かたち)をしていたが、やはり性能はすご振る良い。元々設定されている機能のほかにも、彼の教えたこともどんどん吸収していった。そして、人間以上に完璧に行った。食事や掃除はもちろんのこと庭の手入れや男の髪の散髪なども行った。ロボットに料理名を言えば何でも出てきた。とくに食べたいものが決まらない日でも、ロボットは男の体調などを考え適した料理を作った。家は隅から隅まで埃一つ落ちておらず、物はきちんと揃えられ、ぴかりと光り出すのではないかと思われるほどきれいであった。
男はロボットに飽きることはなかった。そういう機能もあったのかもしれない。しかし、ブリキのおもちゃの形をしているロボットは彼にとっては召使なんかよりよっぽど身近に感じていた。昔からの遊び相手のような温かさを感じていた。
「今日は何になさいましょうか。」
作品名:性能良いロボット 作家名:ウエツグ上次