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アイラブ桐生 第一章

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 その鬱積と生来の好奇心が、
当時の若者たちの間で、大きなうねりを見せはじめた、、
青年運動の場へと向かわせました。
青年運動の中心的グループと、某サークルのサブリーダーを務めていた関係で
群大・工学部の学生たちとの交流がたくさん生まれました。

 工学部の寮生たちのほとんどが、県外からやってきました。
二年間を、前橋市にある教養学部の荒牧キャンパスで過ごしてから、
桐生に作られた工学部の学生寮へと移動をして来ます。
青年人口の密度が高い桐生市では、
見知らぬ若者同士を繋ぐ多彩な取り組みが盛んに開かれました。
スポーツや各種の文化交流活動をはじめとして、
歌声喫茶なども頻繁に開催されて、同じ年代同士の交流が、
きわめて早い速度ですすみました。


 学生と社会人がいち早く交流をし始めたのも、
群大・工学部のこうしたシステムと、桐生独自の文化と風土に
よるものだったのかもしれません。
余談ですが・・
ここで知り合った多くの学生たちとの交遊は、南は鹿児島から、
北は北海道までの広範囲にわたり、今でも季節ごとの便りが届いています。
小さな町で育まれた、手紙だけの長い付き合いは
すでに40年を越えました。

作品名:アイラブ桐生 第一章 作家名:落合順平