アイラブ桐生 序章・はじめに
せっかくの、通学時の山手通りでの語らいも、
1年も持たずに終わることになりました。
私の柔道熱が、埼玉県にある名門の強豪道場へと、飛び火をしたためでした。
柔道一直線を選択して、埼玉にある伯父の家へ居候をして、
高校の残りの2年間を、柔道三昧で過ごすことになりました。
無事に卒業をして、やっと戻ってきたころには、
初恋のM子さんには、すでに別の男の子が出来ていました。
この時にもまた・・・
仲介役のレイコが、誕生日用に買ったプレゼントを
届けてくれることなりました。
小学校に入る前から、初恋のM子さんと、
このおせっかいなレイコはいつも仲良く一緒に遊んでいたのです。
やがて短大に進学したレイコとは
音信不通になりました。
風の噂では、保母になると決めたようですが
楽器演奏が大の苦手で、ピアノに苦戦しているようだという
噂も聞きました。
(へぇ~、あいつは保母志望か・・・)
私のやんちゃ時代の物語は、
実は、この「おせっかい」と、
偶然、再会するところからはじまりました。
作品名:アイラブ桐生 序章・はじめに 作家名:落合順平