信長、蘇生せよ、この悲観の中に
「俺、奈美ちゃんをパートナーに選んで正解だったよなあ、相場遊び以上のハラハラとワクワク、そんなトキメキがあったからな、また機会あれば、もっと面白い別プロを二人で走らせようか、じゃ永遠のミ・アミーガ(私の女友達)、いいか奈美ちゃん、四百年の歴史に封印して、非日常的夢プロジェクトに、アディオス!」
何もかもすべての事は、全く二人のマル秘事項。
墓場まで持って行くことを誓い合った。
そして、地下道をクローン・織田信長ごと崩し、埋め戻した。
こうして高見沢と奈美は本能寺を後にした。
現代のビジネス社会。
そこは競争原理だけで動いてる。
そんな世界で二人は生きている。
世の中、日々激しく変化して行くが、もちろん二人はそんなスピードに慣れ親しんでしまっているのか、それに合わせての変わり身の速さだけは得意技化している。
戦国信長株価上昇プロジェクト。
日経平均3万円の達成は、クローン・信長の切腹で不可能だとあっさりと見限り、プロジェクトをさっさと閉めてしまった。
これにより、戦国時代一番のミステリー・本能寺の変の真実、それは再び完全に封印されてしまったのだった。
作品名:信長、蘇生せよ、この悲観の中に 作家名:鮎風 遊