初体験 「思い出の夏」 第一話
そう言って麻衣は財布からスキンを一つ手渡した。
「何これ?」
「知らないの!ウソでしょ、高校二年にもなってて・・・雄介さんが着けるものよ。子供が出来たらイヤでしょ?」
「恥ずかしくて・・・渡せないよ」
「何言ってるの!女性の方が気をつけないといけないことなのよ。昔と違うの・・・いい!ちゃんとしないと後で泣くのは佳恵だよ」
「今泣きそう・・・」
「バカね・・・ちゃんと財布に仕舞いなさい」
「うん・・・」
麻衣は身体も考え方も大人なんだと佳恵は知らされた。同じ年なのにこんなに違う事にショックさえ受けていた。
作品名:初体験 「思い出の夏」 第一話 作家名:てっしゅう