少女機械人形コーパス 第二幕
同日
地底都市マヌス Cエリア 居住区
3671号室
ブー<ブザー音>
皆
「はい、どなたですかー?」
土方
「土方といいます。コーパスで参謀長を務めています。」
純
「コーパス…?」
土方
「ええ、少しいいかしら?」
皆
「どうする?」
純
「ダメだよ、お兄ちゃんがあれだけ注意してったんだよ。」
皆
「そうだよね。」
純
「ごめんなさい、会えません。」
土方
「あら、どうして?」
皆
「お兄ちゃんが…その…ダメって。」
土方
「……そのお兄ちゃんに関わる事なのよ?」
皆・純
「「え?」」
土方
「あなた達のお兄ちゃんが困ってるの。」
皆
「困ってる?」
土方
「そう、最近…なんだか様子がおかしくなかった?」
純
「うん、なんか…辛そうだった。」
土方
「そうでしょう。東堂君はね、とても困っているの。
それを助けてあげられるのは、あなた達だけなのよ。」
皆
「お兄ちゃんが?」
純
「どうしよう?」
皆
「皆はお兄ちゃんを助けたい。」
純
「純だって!」
土方
「開けてくれるわね?」
皆・純
「「うん、いいよ。」」
ウィィィン<SE>
土方
「ありがとう。さぁ、行きましょうか。」
皆・純
「「どこへ?」」
土方
「あなた達の優しいお兄ちゃんの所へよ。」
皆・純
「「お兄ちゃんの?」」
土方
「そうよ。さぁ、こっちよ。」
二人は土方の導くままに歩きだした。
<SE足音>
土方
(12歳でまだ体も小さいし…総司令は二人同時に使用するつもりでしょうね。)
土方
(どのみち東堂自体、パイロットとしてはもう限界だもの。こうするのが一番ベストな判断だわ。)
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文