少女機械人形コーパス 第二幕
同日
午後10時50分
コーパス 総司令室
土方
「東堂・花立・尾ヶ崎はCエリアで過ごしています。花立は適格者・佐路望美と共にいるようです。」
池峰
「次は黎苑の予定ではなかったか。」
土方
「はい。ですが彼女はピアニストとしても有名です。饗庭くるみの件もありますし、目立つものは…。」
池峰
「君は後数回の戦いで決着が着くと?」
土方
「…『楔の悪魔』本体が地底に伸ばしている管の切断はやはり無理があります。楔に近づけば近づくほど腐気は強くなりますし、先の毒壁もあります。そして何より」
池峰
「感情を手に入れた奴には防衛本能が生まれている。今行動に移せば、デーケールターレ1体など簡単に朽ち果てるだろうな。」
土方
「はい。我ら人類が体制を立て直す前に、あれは今度こそ全てを滅ぼすでしょう。」
池峰
「面白くない話だ。」
土方
「させませんわ。」
池峰
「ほう。」
土方
「私は違います、彼とは。」
池峰
「くくっ、そうか。期待している。」
土方
「はっ。」
土方
(そうよ、私は彼とは違う。…違うわ。)
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文