少女機械人形コーパス 第二幕
同日
午後08時32分
コーパス 研究室
研究員
「野柳博士、細胞の解析終了しました。」
野柳
「どれ。……ほう。」
研究員
「再生のヴィロネカートと酷似しています。やはり、これは。」
野柳
「そうだね。『楔の悪魔』、その肉体の一部から形成された先の戦いの敵。やはりやつは、今までの事をすべて記憶しているとみて間違いないだろうね。
恐らくは再生のヴィロネカートの体液を啜ったんだろう、地面に伸びた血管じみた管から。」
研究員
「では、次は…」
野柳
「目・足・声・記憶…それと後は感情…かな。」
研究員
「感情…そんなものが化け物に必要なんでしょうか。」
野柳
「コアがその力を最大限に発揮するに必要なのは感情だよ。守りたいという感情だ。」
研究員
「では…」
野柳
「死に物狂いになれる化け物になったって事だね。次の予想襲撃時刻は?」
研究員
「今まで通り13日周期であるとすれば4日後です。」
野柳
「4日後…。」
野柳
(違うな、ならばパイロットに休暇など与えられるはずもない。)
<池峰と土方のスチルが一瞬だけ表示される>
野柳
(一体どこまで嗅ぎつけているのやら、あの女狐は。全く…剥き出しの『女』に吐き気さえするね。)
野柳
(加えて総司令…くくっ、本当に食えない人間ばかりだね。)
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文