少女機械人形コーパス 第二幕
2月13日
午後05時52分
コーパス 医務室
東堂
「…うっ。」
尾ヶ崎
「っ!気が付いた…良かったぁ…。」
東堂
「尾ヶ崎…参謀。」
尾ヶ崎
「っ。」
東堂
「ここは…。」
尾ヶ崎
「…コーパスの医務室です。あなたは3日も意識が戻りませんでした。」
東堂
「…3日。」
東堂
(有宮の所に…有宮!)
尾ヶ崎
「何をっ…!まだ動けるような状態では!」
東堂
「行かなきゃならない所がある。」
尾ヶ崎
「皆ちゃんと純ちゃんの事なら大丈夫です、ちゃんと」
東堂
「有宮…っ。」
尾ヶ崎
「!」
東堂
「有宮ひかりは…どうしてる…?」
尾ヶ崎
「有宮さん…?彼女がどうしたっていうのっ。」
東堂
「会わなきゃならない。」
東堂
(会って…会って…謝って…!そして)
尾ヶ崎
「彼女はCエリアにいるんじゃないですか?そんな事より今はあなたの体を大切にして下さい!初めての戦闘でアルカシステムとの同調に不備があり、通常のパイロットよりも肉体的に」
ガタン<SE>
尾ヶ崎の説明など聞く耳も持たないといった様子で、東堂はベットから這い出し、出口へと向かう。
尾ヶ崎
「待って!待って下さい!室長!パイロットが」
医務室長
「おさえろ!」
東堂
「離してくれ!離せっ!」
東堂
(有宮!有宮!俺のせい俺が俺に俺を俺は俺から俺には俺でも俺は何を何が何処にいつも無い無い無い無い無い無い無い無いなんだこれ何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ感情が思考が溢れる零れ放つ)
東堂
「がぁあああああああぁああああぁあああ!!」
尾ヶ崎
「東堂くん!」
医務室長
「まずい!ベッドに戻せ!Sアンプル用意!」
医務室員
「はいっ!」
東堂
「がああぁあああぁぁあああぁぁああぁぁああ!」
プシュウッ<SE>
叫び続ける東堂を押さえつけ、医務室長は彼に薬剤を投与した。
東堂
「……あ……り…み……。」
一瞬虚空を見つめたかと思うと、彼はそのまま意識を喪失した。
尾ヶ崎
「東堂くん…?」
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文