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ちょびっつ
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突然革命事実 第二話

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学校




俺達の通う「私立水月高校(しりつみなづきこうこう)」は電車で一駅といったは距離にある
別に歩いていってもいいんだが朝の弱い俺に母さんは電車通学を進めてくれた

いわれたとき図星をつかれかなりいたい思いをしたのは今でも覚えている

電車から降り、駅のホームに出た
この時間の通勤通学者は多い

人ゴミを掻き分けて俺達は改札へ向かった

智紗が慣れた手つきでカバンから定期入れを出し、それをタッチする
最初はかなり覚束ない手つきだったのにずいぶん動きがスムーズになったもんだ

俺も定期を出しタッチした


駅を出て歩いて約五分
高校が見えてきた

さすがにまだ早い時間というだけあって生徒の姿もまばらだ
俺はこの時間帯に来ないと確実に授業中に眠ってしまう

智紗はそれに付き合ってくれているのだからありがたいことだ



下駄箱の蓋を悴んだ手で開ける
冬だけあって手袋をしていても手が悴む

下駄箱を開けると金属と金属がこすれる音が響いた
今ではだいぶ慣れたがこの音は好きになれない


「また耳塞いでるな」


そういって智紗は毎回苦笑する
智紗はこの音が好きらしいからどうも理解できない


冷え冷えとした校舎
息を吐くと白い煙がふわりと浮く

マフラーと手袋はさすがにはずしたくない寒さだ


「おい、そろそろマフラーと手袋はずせよ。先公にみつかるぞ?」

「寒い…」


短い感想を述べて否定する
ここでこの二つをとってしまうのは自殺行為に等しい


「まったく…」


智紗は「はぁ~」と大げさなため息をついた
こいつは一つ一つの行動が大きすぎる


階段を上って右折
数えて二つ目の教室が俺らの教室だ

教室は暖房が効いていて、やっとのことで俺はマフラーと手袋を取った


「いつになったらその寒がりは治るんだ?」

「一生なおんねぇーよ」


意味のない会話をして席に着く
俺の席は教室の左端の一番後ろ

入学して二、三ヶ月たったころに一度席替えをしてからここが俺の定位置になっている

カバンをかけて机に突っ伏する
いつもこの時間に来るのは俺が寝るための時間を作るため

そうしないと授業中に寝てしまう
まあしょっちゅう寝てるけど

窓に顔を向けていつも所持しているカメラで空を撮った
いつもと変わらない行動
なのに写る空は毎回違うから面白い

俺はそのまま眠りに落ちた…