ぼくと・・・
「えへへ。でね、それビューンと伸びたの。あ、違う。うんちのときの紙みたいに伸びたの」
「トイレットペーパー?」
「うん。そのおばけがね、(わたしの正体は真ん中にいる!会いたかったらほどいてごらん)って言うんだよ」
「そう、それで?」
「だからぼく、それひっぱって、ずぅーっとひっぱって、そしたらたくさん走ったよ」
子どもの夢は「発明家」かもしれないとふと思った。
「じゃあ、今日園が終わったら公園で練習しよう。きっと今日は走れるぞ!」
「うん」
朝の支度をして、おかあさんはまことくんを園に送って行った。