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透明な猫

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透明な猫

「あれっ」
 本マグロの大トロのひと切れを、犬養保が口に入れようとした刹那、消えてしまった。口に入れたら溶けたと、大袈裟なことをテレビタレントのレポーターは云うが、口に入れる前に溶けては困る。
犬養は極上の本マグロの大トロを、奇跡的にスーパーで買うことができた。あれからまだ一時間と経っていない。三切れしか入っていないパックが千円だった。「寿司ネタ用大トロ」と印字されていたのが、まだ眼に残っている。
 まともな寿司屋では一貫千円から二千円は取られるだろうと思い、慌てて買ったのが午後七時過ぎだった。待っていれば値下げされる可能性もあった。だが、売り切れてしまうのを危惧し、犬養は購入した。レジで精算後、売り場へ戻ってみると、案の定残っていた三パックは消えていた。
 如何にも美味そうなピンク色だった。犬養はステーキ用の牛肉を買いに行き、予定変更で別のものを買ってきたのだった。もうひとパック買わなかったことを、彼は後悔した。
作品名:透明な猫 作家名:マナーモード