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22.NO(11/27) :似てない双子


「お姉さん、あなただ」
「えっ!?」
「ち、違う姉貴じゃない!そもそも動機がないだろ!」
「そっそうよ!あたしはわざわざこんなことをしなくたって」
「そう、お姉さんには動機がない…これが本当に事件なら、ね」
「えっ!?」
「あれは事件じゃない。言うなれば事故だ。これを事件にしてしまって、一番困ったのは実はアレスくん本人のはずなんだ。何しろ彼女は、自分が犯行を行ったことを忘れていただけなんだから。でしょう?」
「…」
「そして、彼女がそれに気づいたとほぼ同時に弟も真相に気づいた。彼の洞察力が鋭いのは知っての通りだし、ましてや姉絡みともなれば言わずもがな。だから、いまさら言い出せないであろう姉をかばうことにした、というわけだ。そうだろう?」
「…そうなんすか?」
「…証拠がある、といったな」
「え?」
「見せてみろ、証拠を」
「そうか…わかった。これが証拠だよ」
「ハンカチ?」
「…!」
「それ、どこにあったの…?」
「そう、これはアレスくんが無くしたと言っていたハンカチだ。これはさっき見つけたんだけど、なんとキッチンの隅に落ちていた」
「え、でもアレスはキッチンには入ってないって」
「そして、昨日までは持っていたとの本人の証言もある。ということはだ。これは犯行時刻に彼女がキッチンにいたことの証拠になるんじゃないかな?」
「…ちっ」
「それじゃあ、僕が推理した真相を話そうか」