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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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その日の夜、由美は食事の後ワインを呑んだ。
由美が呑むのは珍しい。
アルコールに弱いのだ。
「あなた今夜は久しぶりにいいかしら」
顔を赤らめ、由美の方からそんなことを言うのは初めてかも知れなかった。
青田は疲れてはいたが、由美からの誘いを断ることは出来なかった。断れば山崎との関係を責められるのではないかと、怯えていた。
由美の体からはコロンの香りがした。若い時につけていたコロンの様に思えた。
首筋から胸にと青田は唇を運んだ。
由美は意識してか、喘ぎ声を出した。
これほど由美が燃え、大胆なのは久しぶりであった。
青田は激しく愛撫し続けた。
青田には由美なのか山崎洋子なのかは解らなかった。
白い肉の肌を貪り食う獣のように、我を忘れて由美の体を食いつくした。
作品名: 作家名:吉葉ひろし