ゴーストガイド 第一話
第一話 加茂と犬霊
僕は幽霊が見える。
それも尋常じゃないくらい。
この世界に人間は60億人いるというが、幽霊はきっとそれ以上いる。
たぶん、今まで死んだ人ががくさん残っているからだろう。
だから、都会の街中に行くと人以上に幽霊がいる。
心霊スポットにしか幽霊がいない?
そんなこと言ってる奴は偽物だ。
僕がテレビを見てると決まって幽霊も映っている。
ピースしたり、へんな顔をしたりしている。
心霊番組で心霊写真なんかの解説してる自称霊能力者の傍らで
幽霊が笑い転げている。
そんなの見ると、たぶんトンチンカンなことを言ってるのだろう。
その様子を見て、僕の家のテレビを盗み見している幽霊も笑っている。
でも、僕は幽霊の声が聞こえるわけじゃないから、笑い声は聞こえない。
唯一、幽霊から解放されるのが風呂場だ。
僕の裸なんか見たくもないのだろう。
でも、逆に美女や美男の家の風呂には幽霊が溢れかえるほどいると思う。
そんなこんなで僕はこれを日常にして過ごしてきた。
小さいときは戸惑うこともあったが、今はもう言わないことにしている。
そして、こんな日常がいつまでも続くと思っていた。
だけど、それは突然壊れた。ある一人の霊によって。
その日、僕はいつも通り学校へ向かっていた。
普通の人も普通の人には見えない人もごっちゃになって歩いている。
ふと、気付くと目の前に少年が立っていた。
じっとこちらを見ている。
僕だ。
そう直感した。
「こんにちは」
肩口まで髪の毛を伸ばした少年だった。
「ちょっと時間いいかの」
僕は無視した。
声をかけてきたりするような人の生活に直接関与してくる霊は力のある霊で、人に悪いことをしようとする霊が多い。
つまり、危ない。
こんな朝っぱらから幽霊に絡まれたことはないが、僕は過去に経験に基づき危険は回避することにした。
「…」
少年は足を速めて横を素通りする僕をじっと見ている、ような気がした。
でも、人目もある。それほど大胆な行動はできな…!?
僕は肩を掴まれた。
実体の無い幽霊が肉体を掴むなんてあり得ない。
でも、そんな非現実的な現象が僕に降りかかった。
僕は振り返ってしまった。
僕は幽霊が見える。
それも尋常じゃないくらい。
この世界に人間は60億人いるというが、幽霊はきっとそれ以上いる。
たぶん、今まで死んだ人ががくさん残っているからだろう。
だから、都会の街中に行くと人以上に幽霊がいる。
心霊スポットにしか幽霊がいない?
そんなこと言ってる奴は偽物だ。
僕がテレビを見てると決まって幽霊も映っている。
ピースしたり、へんな顔をしたりしている。
心霊番組で心霊写真なんかの解説してる自称霊能力者の傍らで
幽霊が笑い転げている。
そんなの見ると、たぶんトンチンカンなことを言ってるのだろう。
その様子を見て、僕の家のテレビを盗み見している幽霊も笑っている。
でも、僕は幽霊の声が聞こえるわけじゃないから、笑い声は聞こえない。
唯一、幽霊から解放されるのが風呂場だ。
僕の裸なんか見たくもないのだろう。
でも、逆に美女や美男の家の風呂には幽霊が溢れかえるほどいると思う。
そんなこんなで僕はこれを日常にして過ごしてきた。
小さいときは戸惑うこともあったが、今はもう言わないことにしている。
そして、こんな日常がいつまでも続くと思っていた。
だけど、それは突然壊れた。ある一人の霊によって。
その日、僕はいつも通り学校へ向かっていた。
普通の人も普通の人には見えない人もごっちゃになって歩いている。
ふと、気付くと目の前に少年が立っていた。
じっとこちらを見ている。
僕だ。
そう直感した。
「こんにちは」
肩口まで髪の毛を伸ばした少年だった。
「ちょっと時間いいかの」
僕は無視した。
声をかけてきたりするような人の生活に直接関与してくる霊は力のある霊で、人に悪いことをしようとする霊が多い。
つまり、危ない。
こんな朝っぱらから幽霊に絡まれたことはないが、僕は過去に経験に基づき危険は回避することにした。
「…」
少年は足を速めて横を素通りする僕をじっと見ている、ような気がした。
でも、人目もある。それほど大胆な行動はできな…!?
僕は肩を掴まれた。
実体の無い幽霊が肉体を掴むなんてあり得ない。
でも、そんな非現実的な現象が僕に降りかかった。
僕は振り返ってしまった。
作品名:ゴーストガイド 第一話 作家名:にっち