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不確かな実

あなたが握り締めているもの

ぼくが掴んでいるもの

どんな花が咲くのか

どんな実がなるのかを知らない

あなたはぼくに

ぼくはあなたに

手渡しただけなのだ

土の中に埋めるのか

心の中に埋めるのか

ただ花の咲くことを待っているのだが

どちらを選んだら花が咲くのかと

たぶんあなたもぼくのように

迷いながら考えているのだろう

握りしめたままでは花は咲かない

秋の赤い夕日のなかで

夜を待ち白い月を見たとき

あなたの手から

僕の手からもこぼれ落ちる種を

おたがいの唇が受け止める