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吉葉ひろし
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秋恋
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秋の白い雲
蒼い高い秋の空に
白い白い雲が流れて行く
本当の白さを感じる白い雲
赤とんぼの赤い姿がくっきり見える
それは小さな飛行機にぼくには見えるのだ
わずかの間に
白い雲は鼠色に変わり始めた
赤とんぼの色もはっきりしない
何もなかったのに
何も変わらないのに
周りの景色が
僕と君を変えてしまったのだろうか
わずかな時が
流れたから
蒼い高い空に
君は消えて行きそうだ
白い白い
君のままで消えて欲しい
ぼくはその雲のなかを
飛び回っていたい
君を捜したりはしない
想い出を捜すのさ
作品名:
秋恋
作家名:
吉葉ひろし