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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第九回・伍】散歩道

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「みぅ…」
ニャロメの喉を柴田が指で撫でるとニャロメが嬉しそうに身をよじってもっと撫でろとねだり始める
「…あれ…お前ココどうした?」
腹を向けたニャロメに柴田が聞いた
「にぅ~…」
ニャロメの前足の内側に見えた生傷柴田が見つけた
「まったく…仕方ないな…」
柴田がふっと微笑んでゆっくりニャロメの傷を撫でる
「気をつけろよ?」
柴田が指を離すとニャロメの傷が消えていた
「…あまり力は使えなくなったからな…」
ニャロメを抱き上げて柴田が言う
「俺もあの二人と同じ感情を持ってしまったんだ…おかしいだろう?」
腕の中のニャロメを撫でて柴田が目を細めた
「散々愚かだなんだかんだ言ってきたあの感情…」
柴田がニャロメを撫でる手を止めた
「…本当ヤキが回ったんだな俺も」
「なぅ~…」
柴田の言葉が通じているのかいないのかニャロメが鳴き声を上げた

「お口の恋人はロッテだろ」
京助が言う
「アイツはチーズおかきとコーヒーなんだよ」
坂田がオレンジ色のカゴを下げて向かう先には復刻版シリーズの商品棚
「俺はゆず茶のど飴が最近のお口の恋人」
南が【はちみつゆず茶のど飴】を手に取った
「飴は茶菓子にならんじゃろ」
中島がカリントウをかごの中に入れた
「割り勘だかんな」
坂田が言う
「一人500円くらい? あ、俺薄焼きサラダ煎餅食いたい」
京助が南に向かって言う
「アイアイサー」
京助のリクエストを聞いた南がカゴの中に薄焼きサラダ煎餅を放り込んだ
「割れんじゃん; 丁重に扱え;」
京助が言う
「後何買うよ」
ポッキーをカゴに入れながら中島が聞く
「…コレでいくらいったんだ?」
坂田がカゴを覗き込むと他の三人も覗き込む
「…誰か計算しろよ」
カゴの中を見たままとまっていた会話を進めようとしたのは京助
「言いだしっぺがやるべきですかここは」
南が京助の肩を叩いた
「…お前俺の期末の点数知ってて言うか?」
京助がエセっぽい笑顔を爽やかに南に向けた
「ってかドッコイドッコイの頭の俺らに無理難題ぬかせ」
中島が言う
「まぁ…足りんだろ…たぶん」
坂田が言うとレジに向けて足を進めた

「たかが菓子…されど菓子…」
中島が言うと他三人が頷いた
「まさか三千円の大台に乗ってようとは…;」
南が言う
「レジが松倉のねーちゃんでよかったナァ; 返品させてくれて助かったぜ;」
坂田が言った
「第一誰だよ; よっちゃんイカとかサラミ大量購入しようとしたヤツ」
坂田が言うと中島がゆっくりと挙手した
「お前将来飲兵衛決定だな」
南が言う
「でも飲兵衛って甘党がなるんじゃなかったか?」
京助が突っ込んだ
「そういや…そう聞くよね…」
南が考え込んだ
「てか柴田さんて酒は…」
中島が坂田に聞いた
「飲まん…ってかそうだ; コレから宴会やりからコーヒーか茶用意しとけって言っとかねぇとな;」
坂田がそう言いながら携帯を取り出した
「…なぁ」
携帯を開いてメールを打ち出した坂田に京助が声をかけた
「何だ?」
坂田が送信ボタンを押した後顔を上げて京助を見た
「…携帯って計算機機能付いてなかったっけか?」
京助が言うとはたと坂田が止まった