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小田原 拓哉
小田原 拓哉
novelistID. 32544
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老い楽(らく)の恋

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平野雄二の妻である香織は最近いや前からであるが夫、雄二と
セックスするのが嫌で堪らなかった。
それを思っただけでも気分が悪くなってしまう。

何年か前から夫と寝室を別にしてある。
香織は二階で寝ている他の部屋は娘の部屋になっている。
夫は一階で寝てもらっている。


決まっている゜その日゜の夜になると階段を上がって来る
ギシギシという足音を聞いただけで血の気が引く
寝たふりをしてると足元から布団に潜り込んで香織の
ネグリジェを剥いでいく・・・ネグリジェは夫の命令で着てる。

驚いたことに夫はもう全裸になっていた。
ということは全裸のまま階段を上がって来たのだ
階段を上がってくる夫のその姿を想像しただけで吐き気がする。
早く嵐が過ぎるのを待つばかり

一度その最中にあまりにも辛かったので徹とのセックスを
思い浮かべていておもわずヨガリ声をあげてしまい夫を
勘違いさせて益々ハッスルさせてしまったことがあったので
それからはただただ早く終って欲しいと願い人形のようにしている。

夫はそんな人形のような妻を抱いて気持ちがいいのか・・・
そんな妻でも愛しているからか・・・

ことが終わると無言のまま離れ自分の部屋に戻って行く
なにか哀れさを感じる
そうまでして性欲の満足を満たしたいのか
男の性(さが)か・・・



元々香織は夫と結婚を決めた時、好きでも嫌いでもなかった。
ただ失恋の痛手を忘れたいためそんな勝ってな思いで結婚したが
子供でも出来れば少しは愛情が涌くのではないかという単純な
気持ちだったが生活を共にし同じ屋根の下で暮してみると全く
逆の感情ばかりが生まれてしまい今では嫌悪感が増幅するだけに
なってしまっている。

離婚も考えたが学生の身である娘のことを考え自活する自信も
無かった。ただ経済的な理由だけで一緒に暮している。
幸い夫の収入は高く安定しているので生活するには充分なので
文句は言えない。
全て自分が決めたことなので諦めざる負えない。

でも主婦していても心の安定が欲しかった。
気持ちを癒してくれる何かが欲しかった。
そんなことからテニスを始めて徹と知り合ったことは
何かしら心の癒しになったことは否めない。

だが徹との関係も以前に比べたらマンネリ化して来た。
メールも前より少なく会う回数もだんだん減ってるような
気がする。
彼との結婚は望めない、また彼もする気はないだろう。
彼との付き合いが長過ぎたのかも知れない
別れの歌がひたひたと聞こえて来るような予感がする。

作品名:老い楽(らく)の恋 作家名:小田原 拓哉