【第九回・参】瞳水晶
迦楼羅が見上げていた空から悠助へと視線を移した
「…名前は沙紗」
迦楼羅が言った
「しゃしゃしゃん?」
悠助が言う
「さ・しゃ・だ」
迦楼羅が区切って【沙紗】とはっきり言った
「しゃ…しゃ…」
ごにょごにょと悠助が何とか言おうと試みている
「…まぁいい…」
迦楼羅が溜息を吐いて言う
「沙紗ってたしか…」
京助が何かを思いだしたのか呟いた
「そうだ…乾闥婆から前に聞いただろう?」
迦楼羅が言う
「前の【時】の…犠牲の一人だ」
呟くように迦楼羅が言った
「死んじゃったの?」
「ばっ;」
悠助が迦楼羅に単刀直入にズバっと聞くと京助が慌てた
「…そうなる…のかもしれんな…」
迦楼羅が言うと阿修羅が何故か顔をしかめた
「実際は…そうなるな…沙紗はもういない…」
迦楼羅がふっと笑って悠助の頭に手を置いた
「どんな人だったの?」
悠助が聞く
「…強かった…な; イロイロと」
迦楼羅が少し顔を引きつらせながら答えた
「強かったな; 嬢は;」
阿修羅も沙紗を知っているのかうんうんと頷き言った
「何? 阿修羅も知ってるわけ?」
京助が阿修羅に聞く
「知ってるだろさ; オライだって前の【時】ん時にいたんだきに」
阿修羅が答えた
「強かったの?」
悠助が再び迦楼羅に聞く
「全てにおいて強かったなぁ…嬢は; 本当に」
阿修羅が言うと迦楼羅が今度は頷いた
「何度投げ飛ばされたことか…;」
迦楼羅が遠い目で言った
「投げ…ですか;」
京助が言う
「初めて会ったときは思い切り説教されたぞワシは;」
ふっとどこか哀愁を漂わせながら迦楼羅が言った
「…どないお嬢さんだったんですかぃ;」
京助が聞く
「沙紗は…何においても強くいる娘だった…」
迦楼羅がまた空を見上げた
「…名前は沙紗」
迦楼羅が言った
「しゃしゃしゃん?」
悠助が言う
「さ・しゃ・だ」
迦楼羅が区切って【沙紗】とはっきり言った
「しゃ…しゃ…」
ごにょごにょと悠助が何とか言おうと試みている
「…まぁいい…」
迦楼羅が溜息を吐いて言う
「沙紗ってたしか…」
京助が何かを思いだしたのか呟いた
「そうだ…乾闥婆から前に聞いただろう?」
迦楼羅が言う
「前の【時】の…犠牲の一人だ」
呟くように迦楼羅が言った
「死んじゃったの?」
「ばっ;」
悠助が迦楼羅に単刀直入にズバっと聞くと京助が慌てた
「…そうなる…のかもしれんな…」
迦楼羅が言うと阿修羅が何故か顔をしかめた
「実際は…そうなるな…沙紗はもういない…」
迦楼羅がふっと笑って悠助の頭に手を置いた
「どんな人だったの?」
悠助が聞く
「…強かった…な; イロイロと」
迦楼羅が少し顔を引きつらせながら答えた
「強かったな; 嬢は;」
阿修羅も沙紗を知っているのかうんうんと頷き言った
「何? 阿修羅も知ってるわけ?」
京助が阿修羅に聞く
「知ってるだろさ; オライだって前の【時】ん時にいたんだきに」
阿修羅が答えた
「強かったの?」
悠助が再び迦楼羅に聞く
「全てにおいて強かったなぁ…嬢は; 本当に」
阿修羅が言うと迦楼羅が今度は頷いた
「何度投げ飛ばされたことか…;」
迦楼羅が遠い目で言った
「投げ…ですか;」
京助が言う
「初めて会ったときは思い切り説教されたぞワシは;」
ふっとどこか哀愁を漂わせながら迦楼羅が言った
「…どないお嬢さんだったんですかぃ;」
京助が聞く
「沙紗は…何においても強くいる娘だった…」
迦楼羅がまた空を見上げた
作品名:【第九回・参】瞳水晶 作家名:島原あゆむ