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Minimum Bout Act.02

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 リドヒムは生まれた星だ。だが、こんなに薄い感情しか奮い起こしてくれない故郷など、自分には無くても構わない。
 誰に言うでも無く、シンは遠くの町並みを眺めて言った。
「いつか、誰もが幸せになる日がくるといいんだがな……」
「来るさ、必ず。神様はちゃあんとタイミングを見計らってるぜ。人間が過ちを悔いるタイミングをよ」
 カッツの言葉はいつも、シンの鉛のように重く冷たくなった心を軽くしてくれる。
 揺るぎないその確信に満ちた言葉は、現実になりそうで何ともおかしかった。
「ああ、そうかもな」
 そう、無意識のうちに頷いてしまうほどに。


 
  Act.02 end Act.3へ続く…
作品名:Minimum Bout Act.02 作家名:迫タイラ