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せき あゆみ
せき あゆみ
novelistID. 105
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ことばの雨が降ってくる

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*追いかけて〜 追いかけて〜♪*


すがりつきたいのぉ〜〜
あの人が 消えてゆく 雨の曲がり角ぉ〜♪

……あ、失礼いたしました(^^;)

朝っぱらから懐メロなんか歌ってる場合じゃないですよね。
ご飯を炊きながら、これを書いてます。

最近、また仲間の一人が某童話賞の大賞を受賞して、デビューが決まりました。

ご家庭のことや、お子さんのことでいろいろあって、書くことをよすがにがんばってこられた方なので、心からお祝いを申し上げました。

なにか、つらいことがあったとしても、自分の心のよりどころになるものが一つあると、がんばれますよね。
ワタクシもよおく実感しています。

公募を始めた頃は、大賞を受賞された方を羨望のまなざしでみつめたものです。

「いいなあ。大賞はむりでもワタクシもなんか賞にひっかかりたいなあ」

ところがですね。
入賞するようになってから、微妙に変化してきたのです。

それまでは童話を書くことが夢であり、公募して入賞することが夢でありました。
そしてそれが実現して……
次は大賞をとってデビューするのが夢になったわけですが。

現在、足踏み状態です。

いや、実はもう投稿はあんまり積極的にしたくなくなっているのです。

最近は別のジャンルに挑戦しようと思ったりして……。

童話に関しては、答えが出てしまったというか。
間接的に、ですが、とあるプロの方から教えていただいたのです。

「○○先生から、『せきさんの本はまだ出ていないの?』 って聞かれたんですよ」と。

○○先生とは、大御所の先生。
ワタクシに言ってくれたのはその愛弟子である方。

そう伝えられて、ワタクシ満足してしまったのです。
この言葉が何を意味するのか。

プロになりたい、と思っていました。

でも、それってゴールじゃない。
そこからがはじまりになるのです。
そんなことは百も合点、二百も承知のこと。


でも、もし、それが手に入ってしまったら……

たぶん、やめてしまうでしょう。

プロとして書き続ける方がはるかに多難です。

今まで何人もデビューした人を見てきました。
はたして何人の人が残っているか……。

それが怖いわけではありません。
書き続ける自信がないわけでもありません。

ただ、気づいてしまったのです。

「追いかける方が好き」

だということに。
そのために努力を惜しまないということに。

ああ、やっぱりワタクシってあまのじゃく。


漫画の時にも言われました。

「これだけ描けるなら、漫画家としてやっていけるでしょ」と。

ワタクシ、この言葉を言われただけで満足しました。

だって、自分のことはよくわかるから。

なにしろ、ホワイトで修正するのが嫌いで、とにかく徹底的にていねいに描くものだから、32ページものを描くのに1年かかっちゃうんだもん。

そんなこっちゃ、いかに実力があったとしてもプロとしてやっていけないでしょうが(^^;)

締め切りに間に合うように、ちゃんと枚数をこなせるのがプロ。
ワタクシにはそこまでの実力がなかったということです。

でも、形を変えて「絵を描きたい」という夢はかないました。カット描きと言う形で。
これがワタクシに一番あった形だと思います。
1枚1枚違うものを描くから、それなりに楽しいし。

もちろん締め切りはありますが、そんなにたくさんの枚数じゃないから、キュウキュウしていません。

ごくたま〜〜に徹夜もしますけどね。
1週間で90枚描けという注文もありましたから。

さて。
童話に関しては……。
どんな形で夢が実現するのやら。

夢は叶います。
けれど、どこまでも追いかけるのも、また、夢の醍醐味なのです。