キミと一緒!
「はぁ、はぁ・・・つ、かれた・・・」
「走ってないのに疲れるの?」
当たり前だろ!!!いろんな意味で疲れているんだぁぁぁぁぁ!!!!!!
「さぁて・・・利ぃ句ぅーー!!おーい、どこだぁ」
「クソ利句ーーーー返事しやがれぇぇ!!!」
「り、利句さーーーん!!」
移動しながら次男、利句さんのことを教えてくれた。
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『では朱莉君に次男、利句君の事を長男と四男が教えてあげましょう♪』
「お、お願いします」
『まず、優しい!ってところだねぇ。傷つく言葉とか言わないからね』
『はい終わり。おいクソ野郎、もっとスピード出せ』
「はい!?」
『あ、ほら、いーーーーっちばん大切な所があったでしょう?』
『ん、あぁ。あったな』
『『人見知りの激しい』』
「・・・・そ、そうですか・・・」
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うん。それが1番印象深いな・・・・って、ん?
「あれっ、どうしたの?」
「ちょっと、人影が・・・行ってきます!」
あれは絶対人が倒れてる!!!!もしかしたら具合が悪くなったんじゃ・・・・
「大丈夫ですかっ!!??」
「えっ・・・・!?」
「ワンッ!」
ん?ワンッ・・?
「た、助けて・・・ください・・・」
「えあっ、はい!」
つーかさ・・・・何で犬に押し倒されてるわけ・・・まぁ、その犬はでか過ぎるけどさ・・・・
「あ、ありがとうご、ござい、ました・・・」
「あ、いいえ・・・・・・大丈夫ですか?顔・・赤いですよ?」
「!!!あ、い、いえ・・・・ただ、僕・・人と話すのが苦手で・・」
「あ、そうだったんですか・・・って、もしかして・・・利句さん?」
もしかしてじゃなくて多分と言いたいのだがあえて言わないようにしとこっと・・
「ど、どどどどどうして・・それを?」
「あーそっか」
まだ、挨拶してなかったんだ
「初めまして、日野朱莉です」
「あ、朱莉君!?」
「?はい」
どうしたんだ、急に。あー、俺の兄だからか
「は、初めましてより、久しぶり・・・だね」
「????」
「あ、そっか・・・君と出会ったのは・・・ううん、覚えていないのは仕方がないよ」
「・・・・・」
「どうしたの・・?」
有利さん達が言っていたこと・・嘘じゃなかったんだ
「やっぱり、有利さんが言った通り、優しいんですね」
「えっ!?ど、どう言うことっ?」
「何て言えばいいんだろう・・・雰囲気が優しいな・・・と思ったんだ」
「・・・嬉しい、な」
「え?」
「僕・・・性格がこんなだから・・・他人には「もっと人には厳しくしてあげないと」って言われるんだ。だから優しいって言われないから・・・嬉しくって・・・」
「それはよかった・・・じゃ、帰りましょうよ。皆が心配していますよ?」
「そう・・・だね」
俺と利句さんは、2人の所へ歩いていった。
「し、心配かけちゃって・・・ごめんね?」
「まったく・・・・ま、無事でよかったよ」
「ったく、早く帰ろうぜ。腹減ったーー」
「あ、じゃぁ俺が作りますよ。夕飯」
「本当かっ!?」
「は、はい・・・」
やはり悠里さんの笑顔が幼いと感じるのは俺だけ?
「さて・・・帰りましょうか」
「そう、だね」
夕日が少しずつ出てくる道を、俺たちは喋りながら歩いていった。