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刻の流狼第四部 カリスアル編【完】

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カリスアル
記す者の無い世界
記す物さえ無い世界
産まれているのか いないのか
産声も遙かなカリスアル

大いなる使いの手に産まれし 二つの陽 一つの月
三つの大陸 三つの群島
刻が始まる
生は命を育み 命は生を全うする
繰り返される永遠
命の刻 カリスアル

大いなる使いの吐息は闇の意識
刻は止まらずに戻らずに
悲しみは覆う
大いなる使いは思考する
生の為 命の為
大いなる使いは行う
命の為 生の為

風の流れは扉となる
命の刻を護る盾
生の営み護る剣

大いなる使いは去る
委ねられし 三つの命 三つの力
記す者は去り
記す物も消え
時が残す刻み

忘却の彼方に生じる刻み
盾と剣の刻み
産声は時を刻む


【始まりの言葉】