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淺香 悠衣
淺香 悠衣
novelistID. 32080
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狂って踊って【第1章完】

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<第1章=悪夢の始まり>



「・・・暑ぃ・・・」
まだ残暑が残る9月の始まり。俺、笠間修弥は5時限目をサボって屋上にいた。
普通は木陰に休めばいいんだけど、中から見ると木陰の場所が意外とバレやすいから屋上にいる。
「やっぱ、授業受けた方がいいんかな・・・」

俺が通っている高校は、全寮制の男子校。
俺の嫌いな女子は誰もいない。勿論教師も。
隣には女子校になっているが、偉い遠いらしいから全く関係をもったことがないから分からない。
―けど、驚いたことがある。
男同士で、付き合うのも・・・あるらしい。
別に俺は気にはしないけど、何というか、驚いた。
少しだけ、喜んだ。いや?かなりかな。
この高校は、“日常”がないからだ。
「・・・おっ、チャイムが鳴った。さぁてと。教室へ戻りますか」
5時限目の終了のチャイムが鳴った。俺は2年A組へ戻る。


「―あーっ!修弥またサボったでしょ!?」
「・・・またとはなんだ。またとは」
元気よく喋ったのが宇多晴夜。俺と身長が同じ位だが小柄(らしい)。活発で、俺がこの高校に入学して初めて話したのがコイツ。
「ぶー・・・僕もサボりたかったサボりたかっいたあああ!!???」
「今やってる単元、晴夜分からない所でしょ?サボったら赤点取るよ?」
「うっ・・・いいじゃん!悠宇。僕が本気出せば修弥より点数取れあびゃぱ!!」
中谷悠宇。大人しくていつも静か。晴夜と同じ中学校だったらしく、これもまた入学してすぐに仲良くなった方。勉強とか、一緒にやると先生より分かりやすくてって・・・話が逸れたな。
「あっ!聞いて聞いて修弥!!今日ね、数学の矢田がね教室から出てくときコケたんだよ!?あの時は皆我慢したけど、あのあと大騒ぎ!!ホント笑っちゃった!ね、悠宇ぅ」
「ふふっ、そうだね。あの時は笑いを堪えるのに必死だった」
「マジか。見たかったな。す、数学・・・の、や、矢田が。ハハッ!!コケたって・・・!!!」
おっと、我ながら笑いすぎたな。数学の担当教師、矢田。アイツはいつも厳しくて頑固ジジィなんだが・・・まさかのな。
「久しぶりに修弥の大笑い見たね。・・・明日槍降るかもね」
「おいちょっと待て悠宇君?今のは少し聞き捨てならねぇ言葉を吐いたな?いや、吐きやがったな?」
「・・・はいはいすみませんね。最近頭より口が悪くなっちゃってー」
「あーそりゃーよかったね。実は俺もなんだよ」
「これはこれは運命を感じますね修弥さん。いまからパーティを始めませんか」
俺と悠宇の口喧嘩?みたいなものはいつもこんくらい。
けど、全く怒ってもなんでもないから喧嘩とは、言わないかな。
だからおふざけでやっている。
「・・・ちょっとぉ!僕の存在忘れないでよね!?」
「あ、ごめん。忘れてた」
最後は俺と悠宇の見事なコンビネーションで終わる。
―確か、今日は5時限目で終わりだっけな。
「今日って、これで終わり?」
「そうそう。―じゃぁさ、今から3人でどっか行かない?」
「あ、いいね。僕本買いたいな」
本好きの悠宇にはお決まりの言葉。
「僕も漫画買いたかった!」
「腹減った」
「修弥はいつもでしょ」
・・・マジの事なんだが。信じてもらえないのか。
「整理すると。先ずは本屋さんへ行って本を買うなり漫画買うなりして、そのあと何か食べられるところへ行く。はどうかな?」
「賛成」
悠宇はいつもこうやって俺等の話をまとめてくれる。
感謝だな・・・
「んじゃ、レッツゴー!!」
俺等3人は教室を後にした。