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死者からのメール

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[じゃあ、高速バスだったらどうでしょう。眠っている間に着いてしまいますし、料金もお手頃です]
[乗ったことはありませんけど、高速バスですか。なるほど、それはいい手ですね]
木原は理絵花の機転に感心した。バスならばせいぜい百キロ程度の速度で走るだろう。
[あと二箇月で逢えるんですね。でも、ずっと先のことのようにも思ってしまいます]
前回逢ったのが正月だった。その前がお盆休みだった。今年の夏は初めて、木原が理絵花の住む町を訪れることになっている。
[僕は美味しいおかずを最後に食べるんです。こんなときのために、そうしていたのかも知れません。でも、寒いときと、暑いときだけ逢えるんですね]
[春か秋にも逢いたいです。桜の下を、孝太さんと手を繋いで歩きたいです]
[そうですけどね。紅葉の山と温泉、というのもいいです]
 五月の連休に逢えそうだったが、木原の仕事の都合で中止になっていた。
[紅葉を見ながら温泉に入れたら、すてきでしょうね。そんな夢を見たいです。おやすみなさい]
[夢の中で、一緒に露天風呂で、混浴しましょう。おやすみなさい]
 正月に逢ったとき、ふたりは大人のつき合いを始めていた。


                *


作品名:死者からのメール 作家名:マナーモード