詩まとめ
ゴール、そしてさようなら
寄せては還す波が
足元を濡らしていく
きっと、きっとさようならの時間がやって来たのだと
不思議と悟った
月夜の海の満ち干に
溺れていくのは水鳥
きっと、きっとさようならと告げる魚に別れの口付けを
授けたのだろう
何処まで水位は上がるのだろう
高台に逃げる人々を追い掛ける
きっと、きっとさようならの時間からは逃げられないの
誰も彼も此処からは
さようなら、さようなら
水のような悲しみは海に流すから
さようなら、さようなら
海は悲しみの涙に染まるから
さようなら、さようなら
きっともうゴールだから
お別れだから、もう戻れないから
2012.05.22