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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第九回】ばかVSバカ

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暗くなったグランド、その一角にできた生徒の壁、そしてその中心にあるのは
「鉄棒かよ;」
京助が本日嫌というだけ授業で回った鉄棒を見て横っ腹を押さえた
「体育馬鹿のお前に合わせてやったんだ感謝しろ」
坂田が言う
「…なんだこれ」
鳥倶婆迦が鉄棒を見上げた
「コッチは京助用。おみゃーさんはコッチ」
南が三種ある高さの鉄棒の中で一番低い鉄棒を指差した
「…コレでどうやって馬鹿を決めるんだ?」
鳥倶婆迦が聞く
「まぁソレをこれから説明するんですよってことで坂田君」
浜本が坂田に自分の拳で作った即席マイクを向けた
「あ~…コホン…コレより第一回馬鹿キング杯馬鹿決定戦を行ないます!」
「ワ--------------------------!!!」
リリリリ…という涼しげな虫の鳴き声が生徒達の拍手と歓声でかき消された
「黄土色コォォナァ~!! 栄野京助~!!」
「…微妙な色だナァオイ;」
坂田が京助を紹介すると京助が呟いた
「そして群青コォォナァ~!! 馬鹿------------!!」
「鳥倶婆迦だっ!!」
京助と同じく鳥倶婆迦を坂田が紹介すると鳥倶婆迦がキーキー地団太を踏んで怒鳴る
「落ち着け~ばか~」
阿修羅が笑いながら鳥倶婆迦の頭をポフポフと叩いた
「細胞が減るじゃないかッ! 叩くな阿修羅!! おいちゃんは鳥倶婆迦だっ!!」
鳥倶婆迦が喚きながら自分の頭に置かれた阿修羅の手を引っぺがそうとする
「まぁまぁ…ホレ、馬鹿同士握手握手」
阿修羅が鳥倶婆迦の体を押して京助の方に向けた
「…真面目にすんのかよ…;」
京助の顔が引きつった
「一回勝負すれば気が済むっていってんだからやってやんなさいよ京助」
阿部が京助に言う
「ルールは簡単!! 馬鹿でもわかる!!」
坂田が説明をし始めた
「この鉄棒でより多く逆上がりをやってのけた方が体育馬鹿だ!」
鉄棒を手で掴みながら坂田が言う
「また逆上がりかよ…;」
京助が溜息をついた

「逆上がり?」
緊那羅が坂田に聞く
「あれ~? ラムちゃん逆上がり知らないんだ」
浜本が坂田を押しのけて緊那羅に聞き返した
「うん…逆上がりって…坂を上るとはまた意味が違うんだっちゃ?」
緊那羅がまた聞く
「あ~【さか】違いだねぇ; ……えっと…京助!!;」
南が京助を見た
「ヘイヘイ; …逆上がりってのはこう…この棒を掴んで…ッ」
鉄棒を掴んだ京助の体が空に向かって一周する
「…っと…コレが逆上がり」
一回回って着地した京助が緊那羅の方を見た
「やってみ?」
京助が緊那羅に言う
「…こう…だっちゃ?」
地面を勢いよく蹴った緊那羅が京助と同じように空に向かって一周して着地する
「すげー! ラムちゃん!!」
浜本が言った
「ラムちゃん何でもできるねぇ…料理も上手いし」
南が言う