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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第九回】ばかVSバカ

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「飯の後の体育ってやめて欲しいもんナリ;」
南が横っ腹を押さえながら溜息を吐いた
「しかも鉄棒;」
同じく横っ腹をさすりつつ坂田が言う
生徒が少ない正月中の体育は男女別に全クラスで行う
男子が二時間体育をやっている間女子は家庭科一時間と技術一時間、女子が二時間体育をやっている間は男子が家庭科一時間と技術一時間というカンジの特殊時間割になっている
「そういや今日女子の家庭科って二時間使って調理実習だったよな」
ジャージの上着を腰に巻きつけた京助が自分の順番を終えて坂田と南の元にやってきた
「秋のお菓子だっけ」
南が言う
「たしかそんなん」
坂田が答える
「おすそわけとかないモンかねぇ」
隣で寝転がっていた浜本が体を起こした
「六時間目始まる前の休み時間にちょろっと覗きに行って見ませんこと?」
坂田が奥様口調で言う
「いいざますね」
京助が親指を立てた
「おーぃ!! 二周目いくってさー!」
中島が鉄棒の下から京助達に声をかける
「うげぇ; 出るって昼飯;」
南ががっくり肩を落とした
「頑張ってるねぇ体育委員;」
坂田が立ち上がって尻についた土を払った
「俺らの順番来る前に休み時間はいんじゃね?」
京助が歩きながら言う
「俺一番最後でいいわ…」
南がよろり立ち上がってのらりくらりと歩き出した
「六時間目も鉄棒なワケ?」
南と同じペースで歩きながら坂田が聞く
「じゃねぇの?」
坂田と南が来るのを待っていた京助が言う
「同じ棒なら鉄よりうまい棒がいいなぁ俺」
南が言った
「次! 京助!!」
体育教師が京助の名前を呼んだ
「はっ!?; なんで俺; さっきやったばっかじゃんエッチー;」
京助が【エッチー】というらしき体育教師に言う
「さっきできたヤツから逆回転」
エッチーと呼ばれた体育教師が答えた
「うっわ…;」
京助が顔をそらして口の端を上げた
「逆上がり連続何回できるかな」
エッチーが笑いながら言う
「五回以上できたらジュースなエッチー」
京助が鉄棒の棒を掴みながら言った
「いや十回だなお前は」」
エッチーが言う
「何でだよ;」
ソレに対し京助が反論すると問答無用のごとくエッチーの笛が鳴った