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ふうギャル日記♪~ユキの物語~

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ある日のこと、女子待機室のPCで風俗サイトの更新をしていた自分に桃香という女の子が話し掛けてきた。

「お父さん(店の女の子からそう呼ばれてます。)ユキちゃん処女ってしってる?」
私はドキッとしたが

「はぁ?お前またそんな他の女の子の噂話したらアカンてこの前、怒ったばっかりやろ!」

桃香はヤバいとばかりにこう続けた。
「ちゃうねん、ちゃうねん!昨日、帰りの送りの車の中でユキちゃんに相談されてん!」
「なんて相談されてん!」
「私、処女やからお客さんに指軽く入れられただけでめっちゃ痛いねん。なんかいい対処方ないかなぁって」
「お前、何て言うてん?」
「えっ私?」
「クリトリスのほうがめっちゃ感じるからクリでイカせてって大袈裟に感じながら言うたらってアドバイスしてん けど!」

この桃香という女の子、当時21歳の今風を絵に書いたような女の子だが、16歳から歳を誤魔化してデートクラブで働いてきた強者。
中学の時に母親の再婚相手にレイプされ誰にも言わず中学卒業後家を出て就職し、援助交際、水商売などでお金を貯めて高校、大学の入学金や授業料を自分の稼いだお金だけで賄っている。
歳の割に風俗歴の長いのと持ち前の明るさと人懐っこさで周りの女の子に人気があり、よく相談相手にもなっている。

「んで、ユキ何て言うてた?」
「試してみるやって」
「でもユキはお前みたいに大袈裟に感じてる演技できひんやろぉなぁ…」
「そこまでは私、男ちゃうからよう教えんわ!」

結構、ドライな奴である。

「でもユキちゃん処女は処女でも、頭の中めっちゃエロいねんで!」
「コラッまた人のこと言うてるお前は!」
「あっゴメン!でもユキちゃん毎日オナニーすんねんて!だからお客さんに触られてる時、自分でしてる思ってエ ロいこと考えときって言うてあげてん!」
「・・・」
「ユキはなんて言うてた?」
「そんな事したら何回もイッしまいそう(笑)やって」
「ほんまかいな?もう人のことは言わんでエエから」
「なんやの折角、教えたったのに信じへんの!?クソ親父っ!」

 半信半疑ではあったが自分たちがユキにアドバイスできるものがなかっただけに一か八かユキと話をしてみるこ とにした。
 ユキを小部屋に呼ぶと、ユキはしょんぼりした顔で入ってきた。

「どないしてん。しょんぼりした顔して?」
「大丈夫ですけど話って…」
「仕事どうや?最近あんまり話きいてやれてないけど。」
「…」
「桃香に色々と相談したんやろ?」
「えっ!」
「大丈夫や別に怒ってる訳ちゃうから」
「自分でもどうしたらいいかわからんねんもん。」
「プレイ意外で接客でわからんことや、自分で出来てないと思うことないか?」
「いっぱい有りすぎて…」

それから私はゆっくり1時間くらいかけてユキの話を聞いた。

「ええかユキ。お客様からお金を頂いている限り、他の女の子が出来てお前にできひん事があったらアカンねん。」
「えっ?」
「例えば、お前がタクシーに乗った時にベテランの運転手でお前は目的地だけ言うたらお前が寝てても、そこにちゃんと連れて行ってくれる運転手とタクシーの仕事始めたばっかりの道も全然覚えてない、しかも抜け道1つ知らん渋滞にばっかり掴まる運転手とやったらどっちがええんや?」
「えっ?やっぱり道よくしってる運転手さんのほう…」
「そうやろ。運転の技術だけとちゃうぞ。仕事をしっかりと覚えるということは余裕も生まれるということにも繋がる。」
「余裕…?」
「そう余裕や!お前、お客様とエレベーターのとこで対面したとき笑顔か?ホテルに行くまで手を繋いでるか?ホテルまでお客様と楽しく会話してるか?ホテルのフロントの人にも笑顔で○○ですけどって言えてるか?」
「…」
「ユキ、それは全部余裕ができて初めて出来るもんなんや!タクシーの運転手がお足元お気をつけて下さい。とか回り道になりますけど今の時間でしたらこの方が早いですよって言うてくれるんはみんな余裕があるから出来る事やねん。」
「でも、急に全部は…」
「そうや!急に全部はできひん。」
「じゃあ、どうしたらいいんですか?」
「まず、1つだけ完璧に出来るようにしよか!」
「えっ1つだけ?」
「そうや。いきなり全部しようとしても全てが中途半端になるだけや」
「人間はすぐには変わることはできへんし、すぐに成長することもない。そやけど、努力することはスグできる。」
「・・・」
「お父さん、もう1回だけ講習してくれへかなぁ」
「はぁ?」
「私、初めの講習の時、頭真っ白で何も覚えてないねん!知らない男の人とラブホテル行くのも、裸になるの初めてやったし…何にも覚える余裕なかってん!」

 まぁ処女のユキからすればそうであったに違いない。私はそう思った。
「だけど入店の時と違って講習費は出ぇへんぞ。」
「うん。大丈夫!待機室でボーッと雑誌見てるより明日に繋がるしっ!お父さんが講習してやっ!」
「えっ」

入店の時ならいざしらず、こういうふうに人間関係が出来てからというのはコッチのほうが恥ずかしい…講習といえども裸で体を合わせることになるわけで、フェラまでさせることになる訳で…
まれに再講習を言うてくる女の子がいるにはいるが、自分の場合、何処を見て欲しいかを伝えて系列店の店長にお願いすることにしていのだが…

「お父さんやったらら解らんことも聞きやすいし、余裕もってできそうやもん!だからお願いっ!」
「…」
「お願いッお父さん!」
「はぁ…」

えらいことになった。
とうとう押しきられて再講習することになってしまい、なかばヤケクソになった。

ホテルの部屋に入ってからもユキとの会話は続いた。
まずは、桃香から聞いた中で処女ではあるが性に対してかなりの興味をもっているという点でユキに問い掛けてみた。

「お前、処女やけど男と付き合ったことはあるんやろ?」
「う、うん…」
「なんでSEXまではいかんかったんか?」
「何回か相手に言われて途中まではいったんやけど」「そうなんや♪最終的にお前が怖くなって拒んだんやろぅ」
「拒んでないよ」
「んだら、なんで最後までは出来てないんやろ?」
「うん…」
「なんで最後までやらんかったんよ」
「だって…」
「だってなんやねん」
「相手がぁ」
「相手が?」
「うん」
「相手がどないしてん?早よ言えよ」
「相手のコが私の感じてる顔がヘンって言うねん」
「…」

俺は気を取り直しホテルの部屋に入ってからシャワーに入るまでの流れを細かく説明した。
ユキも必死になって頭に覚えこませようとしているようにみれた。
まさにメモをとらんばかりである。

しかし、私の頭の中ではこんな事を必死で覚えても全く意味のないことだというのは初めから解っている。ようはセンスと雰囲気の問題なのである。
こんな事は出来なくてもセンスで補える…。