カナダの自然に魅せられて ~トロントへ~
「早く行こうよ!」
と、二人をせきたててチケット売り場に着いた。
入り口には、何人かが列を作り、列の前にはロープが張っていて入れないようになっていた。
変だなあと思って、美月に聞いてもらった。
すると、次に入れるのは4時からですとのこと。あまりに人数が多いので入場制限をしていたのだった。4時近くなるまでチケットも売らないようだ。
「入ってから、何時間ぐらいかかるのかなぁ?」
「1時間ぐらいだって!」
「え〜!?だとすると、出てきて5時。そこからトロントに帰ると早くても7時!?じゃあ、だめやわ。また美優に会われへんから、やめとこうよ。」
と、私はあっさり諦めたが、二人はなかなか諦め切れなかったようだ。
ブラブラ歩きながらどうするか考えた。
歩いていると、おなかの空いた私たちの目に飛び込んできたものがあった。
ジェラート売り場だ!!美味しそうなジェラートが並んでいる。
なぜか、私は美月や姉と離れた列の売り場に並ぶ羽目になった。順番が回ってくるまで、どれにしようかキョロキョロしながら
選んだ。
「プリーズ・ミー、これとこれ!」
と、ケースの上から指差して言った。英語と日本語混ぜこぜだ!!自分で言いながらおかしかった。
すると、アルバイトのような女の子が、
「#$&%’*’&%$#”・・・・・・?」
さっぱりわからない?
美月は…と見ると、もう向こうの方でいすに座って美味しそうに食べている。
「ちょっと〜美月〜来て〜!!」
と叫びたかったが、気の弱い私はこんないっぱいの人の中で大きな声が出せない、恥ずかしい…^^;
お店の人も困って、次に来てくれたのが、日系カナダ人かな…?カタコトの日本語が話せて顔は日本人のような女の子だった。ホッとした。
「アリガトウゴザイマシタ…」
とその女の子はにっこり笑って言ってくれた。
会話はできなかったが、身振り手振りで何とか手に入れることができた(^0^)v
ブルーベリーとマンゴーがたっぷり入ったフローズンヨーグルト!!
え〜、こんなに入ってるの!!とビックリするほど山盛りになったジェラートだった。
舌の上でジワ〜ととろけて美味しかった。もうそれでおなかがいっぱいになって、お昼ごはんが入る余裕はなかった。
作品名:カナダの自然に魅せられて ~トロントへ~ 作家名:ねむり姫