カナダの自然に魅せられて ~トロントへ~
チケット売り場からものすごい人が並び、そこからスタートするらせん状の坂に乗船場まで隙間なくびっしりと並んでいた。少しずつしか前に進まない。
待った、待った、待ち続けた。
川が見えるところは、川の様子や「霧の乙女号」を眺め、景色が見えないところでは、壁に吊るされた大きなテレビに霧の乙女号が滝に迫っていく様子が見て取れた。
ビデオを放映していたのだ。
それらを眺めながら待ったから、待ち時間がそれほど長いとも感じず、さらにナイアガラ滝への期待が高まった。
1時間近く並んだであろうか、やっとエレベーターに乗れる順番がやってきた。エレベーター4基で一気に下まで下ろしてくれる。
エレベーターから出るとそこはもう乗船場だった。
一人ずつ青いカッパをもらった。全員青で、楕円形に近い形の霧の乙女号に次から次に乗り込むものだから、船は青いペンキで塗りつぶしたように真っ青だった。
どんどん乗せる。どんだけ乗せるの?と思うくらいだ。
上の甲板もそんなにいっぱい乗せると傾いて転覆してしまいそうだわ。心配で船が少し傾くたびにヒヤヒヤしたものだった。
私たちもカッパをかぶり、カメラが濡れないようにカッパの下に隠して出発を待った。
背の低い私たちは三人は、できるだけ前に行こうと思ったが、人でいっぱい!!
背の高い人と人の間から覗くようにして眺めたり、写真は頭の上にカメラをかざして撮らなければならなかった。
背が低いのはこういう時に損だなあ。
作品名:カナダの自然に魅せられて ~トロントへ~ 作家名:ねむり姫