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カナダの自然に魅せられて  ~トロントへ~

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ぐるりと回った後、階段で1階下がった。
そこは屋外展望台(342m)になっていた。
一旦は外に出てみたものの、景色はさっきと同じだし、落ちないように周りを網で囲ってはいたけれど、足がすくんだのですぐに中に入った。
すると、一ヶ所人だかりのしているところが見えた。
なんだろうなあと思って行ってみた。

グラスフロアーと呼ばれているところだ。

そこは床2メートル四方ぐらいがガラス張りになっていて、タワーの真っ直ぐ下が透けて見えるようになっていた。
最初はガラスの枠の外の床の上からおそるおそる覗いてみた。
それなのに、小さい女の子は平気でそのガラスの上に寝転び、ピースサインをしながらカメラに収まっていた。大胆だなあ。
このガラスはどれぐらいの厚味があるんだろう。
人数制限も書いていなかったから、何人乗っても飛び跳ねても大丈夫な強化ガラスを使っているんだと思うけれど、それでも怖いものは怖かった。

しばらく覗いていたが、ガラスの上に行かないとうまく写真が写せないので、思い切ってガラスの上に乗ってみた。
お尻はムズムズ、心臓はキューと縮み上がった。
340メートル真下は、下から見上げたよりももっとクラクラした。

タワーに上がってくる前に珍しい赤い二階建てバスを見たことを書いたが、同じ型のバスがまた停まっているのが見えた。二階に座っているお客は点々でしかなかった。
そのバスの前にタクシーが6台。消しゴムのように連なっていた。
赤いバスの後ろにもまた、さっき見てきた派手な黄色い観光バスが5台、ウインナーソーセージが繋がっているように停まっていて、お客がタワーから降りてくるのを待っていた。
真上から見ると、立体感はなくペシャと上から潰したような感じに見える。
道路、車、池、木々、建物そして人間がまるで箱庭の中にいるようだった。

342mと346mの展望台を満喫して下りのエスカレーターに乗った。
下りも急降下。とても速い。さすが高速エレベーターだ。
やはり耳が変になり声がベールに包まれたようになった。何度も何度もあくびをしたり、鼻をつまんで唾を飲みこんだりして元に戻そうと頑張った。


階下に下りると、そこはお決まりのおみやげ物売り場だった。やっぱり、割高だったので買わなかった。
ちょうど、時間もお昼だったので、お腹も空いてきた。
何か食べたいなあと思ったけれど、出口近くのレストランは満員だった。
何故かこの旅行、食べることにはあんまり恵まれていないなぁ。
というか豪華に食べれる時と、あり合せの時とその落差が大きい旅だった。
ゆっくり食べている時間もないので、また地下鉄で帰ることにした。