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漢字一文字の旅  第一巻(第1編より第18編)

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十七の二  【梟】


【梟】、これは鳥の「ふくろう」だ。
その【梟】、習性は木の上に「ふくろう」の死骸を晒(さら)して、小鳥を脅すとか。だから、「木」の上に「鳥」で…【梟】となるようだ。

それって冗談? と言いたくなるが、日本全国の山林にすむ。
大きさは五十〜六十センチ、色は灰褐色。目は大きくて夜行性、昼間はほとんど気楽に眠ってる。また、頭の形は頬かむりしているような姿。

だが、同種に木菟(みみずく)がいる。そやつはミミズを食うから「みみずく」かと解釈したが、これが違った。
【梟】にはない耳が突き出ているので、「木」の「兎」(ウサギ)。「木菟」となったそうだ。

そんな従兄弟を持つ【梟】、冬の季語となっている。なぜなら【梟】、特に冬の夜に「ホーホー」、その鳴き声は哀愁があり、心に沁みる。
それでなのだろうか、えらくネガティブに、「ぼろ着て奉公」、
鳴き声をそう聴く人たちが多かったとか。

そんな【梟】だが、今は『不苦労』に『福郎』、そんな置物やアクセサリーとなり、少なくとも各家庭に多く棲みつくようになった。
そして、今夜も鳴いてくれるだろう…宝宝(ほうほう)と。