未来のプロフィール/他
エバンジェリスト
〜1番〜
[Aメロ]
暁を彷徨(さまよ)っていた小さな歌が 僕の耳に届くころ
世界はひとつのカルマを越える
[Bメロ]
がれきの丘や焼けた大地から
聞こえてくるのは透明な祈り
忘れてはいけない平和への賛歌
[サビ]
こんなに離れているのに
遠い国の幼子の笑顔が見える
大丈夫だよ 愛はまだ滅んでいない
明日は必ずめぐる
傷ついても涙より大事なものに気づいてるから
愛をまだ守り抜いてる
人のいるかぎり 人のいるかぎり
〜2番〜
[Aメロ]
とこしえに続く未来を瞳に宿し 今日も生きる民人よ
世界はあなたに救われている
[Bメロ]
とぎれた道や消えた桃源郷(ザナドゥー)を
照らしているのは一筋の光
なくしてはいけない平和への敬慕
[サビ]
こんなに離れていても
遠い国の子供らの笑顔が見える
大丈夫だよ 愛はまだ捨てられてない
明日をみんなで呼ぼう
僕はいつも側にいて命の基を支えてるから
人がまだ守り抜いてる
愛のあるかぎり 愛のあるかぎり
※義憤の女神、審理の天使の次は、福音伝道士の登場である。
前述の2作で、けちょんけちょんに貶(けな)されていた人間どもを
陰ながら支える少年の話――といっても2番Aメロで告げてるように
救われるべきは地道に生きる善良な民たちであって、無謀な権力者ら
ではない。改心せずふたたび愚行を犯すようなら、この優しき小さな
伝道師も、差しのべた手を引っこめるに違いない。
所属していた日本音楽アカデミーの作詞研究会で、金賞を頂いた作品。
作品名:未来のプロフィール/他 作家名:夏生由貴