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カナダの自然に魅せられて ~憧れのカナディアン・ロッキー(2

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バンフを出発すると、前の日に堪能したロッキーの山並みがどんどん後ろに遠ざかっていった。寂しい。
やはり、もっとゆっくりした計画を立てるべきだったなあ。

空港に向かうバスは、トランス・カナダ・ハイウエイを快適に走る。
私は左側の窓の外をずっと眺めていた。
だんだんと高い山は見えなくなり、どこまでも果てしなく続く丘陵地帯が広がっていた。
高い木があまり生えていず、牧草地帯なのか、ところどころ放牧された牛がの〜んびりとしているのが見えた。

姉はと言えば、反対側の山を見ていて、またまた見つけたらしい。
「あっ、鹿!!」
「えっ?!」
「すごい、鹿がいっぱいいたよ。フェンスの向こうの斜面に。」
高速バスだから、私が見たときはすでに遅く。はるか後ろに遠ざかっていて、私には全く見えなかった。あ〜ぁ残念。野生動物にはほんまについてない美也だった。
そして高速道路だけれども、野生動物保護のために、山の近くはずーっとフェンスがしてあった。

景色を見ながらも時々、うつらうつらしながら2時間ほど乗っていたのだろうか、遠くに都会の町並みが見えてきた。カルガリーのシンボル、カルガリータワーや高いビルも見えた。
街中に入る前に空港はあった。だだっ広い空港だった。
ここは国際空港なんだそうだ。


ここでまた初めての経験をした。
チケットを搭乗券に交換するのにタッチパネルの機械を使わなければならなかったのだ。
画面を見ながらすべ自分でしなければいけない。荷札も自分で付けなければいけない。日本語バージョンの画面もあったから良かったが、間違ってないかヒヤヒヤした。
荷札もお客につけさせるのか…と思いながら、つけてみたけれど、結局、係の人に直された。二度手間じゃないかと思う。
合理化されていて航空会社は便利で、人件費も浮くかもしれないけれど、旅慣れていない旅行者にははなはだ迷惑な機械だ。
時間がないときにモタモタしてたら乗り遅れるかもしれない。

佐々木さんもこの機械は初めてのようで、美月に聞きながら搭乗券に交換することができた。  
私たちのも全部美月がやってくれた。ホッ!
あとは搭乗口から乗るだけだから大丈夫と、佐々木さんとはここでお別れをした。

少しの待ち時間の間、姉はまたお土産を見ている。
私はもうほとんどカナダドルが残っていなかったので、両替をしたくてキョロキョロしていた。が、美月は、ここはレートが良くないからトロントで換えようといったので、それに従った。
でも、現金をもっていないのは心細いものだ。


トロント行きのAir Canadaは13時に離陸した。到着は16時40分の予定。3時間40分もかかる。
と言うことは、伊丹空港から千歳空港へ行くよりももっと遠い。カナダと言う国はホントに広すぎる。その距離感と時間が理解できない。
飛行機の中でもウトウトした。
時々窓から下を見た。一面海…いや、カルガリーからトロントの間には海なんかなかったなぁ、
そうや、湖やん!!
大きな湖があったのだ。五大湖と言ったっけ。北米大陸の地図を思い浮かべた。位置関係がよくわからなかったから、座席においてある本の地図に見入った。
ほんとに大きな大きな湖が連なっている。今どの湖の上を飛んでいるのかさっぱり判らない。

またウトウトして、まだかなとまた窓の下を覗いたら、まだ湖だった。
最初は持っていた小説を読んでいたが、そのうちぐっすり眠ってしまった。