カナダの自然に魅せられて ~憧れのカナディアン・ロッキー(2
スーパーを出て、信号を待っていると、
「あれっ?どこかで見た車!」
と思ったら、さっき別れた山本さんの車だった。運転席を見ると、やっぱりそうだった。やっぱりバンフの街は小さい。
にっこり笑って、軽く頭を下げた。
知らない外国人ばかりの中で、知っている人に出会うのは嬉しいものだ。
山本さんたちも、会社に戻って、この日朝8時からの激務を終わらせて、今から家に帰るところなのだろう。
『ホントにお疲れさまでした。ありがとう。』
私たちもホテルに帰り、買ってきたものを広げてやっとお腹を満たすことができた。
その夜、トロント大学に短期留学している末っ子にメールした。
「明日はいよいよトロントです。何時ごろ会えますか?」
「授業は午前中だけだから、午後からならいつでも会えるよ」
「トロントに着くのが16時半。空港からホテルまで1時間ぐらいかかるみたいよ」
ここで、またカナダの広大さを思い知らされた。
朝、ホテルは9時半出発。しかもカルガリーから 飛行機なのにトロントに着くのが4時半なのだ。7時間もかかるなんて…!
「寮の門限が9時やから。それまでね」
「美味しいお店開発した?」
「うん、寮の近くの店か、チャイナタウンかな?」
「英語、上達した?」
「まだまだ、ちょっとだけは話せるようになったけど」
「じゃあ、美月姉ちゃんと話してみてね」
「OK」
末っ子とは空港に着いたら メールするから、ホテルの近くまで来てもらって、夕食を一緒にとることを約束した。
作品名:カナダの自然に魅せられて ~憧れのカナディアン・ロッキー(2 作家名:ねむり姫