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旅立ちの春

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 ところが驚いたことに、先週から彼らは夜になっても私を見ると集まって来るようになったのです。それで午後七時過ぎに、餌を食べさせました。
 昨夜は更に驚きました。二月十三日の晩のことです。鳥たちは午後十時でも私を見ると集まって来ました。餌をあげると水飛沫をあげながら暗い水の上で餌を奪い合うように争いながら夢中で食べました。
 午前零時に公園に行ってみると鳥たちはまた集まって夜食タイムです。
みんな食欲旺盛です。私は餌が全部に行き渡るように動作が鈍い鳥が群れの外側にいるときはその鳥の近くに餌を投げてやります。
 更に午前二時半。私が公園の中に入って行くと鳥たちはまた急いで集まって来ました。三日分の餌が瞬く間になくなってしまいました。
 恐らくもうすぐ北へ向かって鳥たちが旅立つのではないかと私は考えています。
 長旅に備えてエネルギー源を補給しているのではないか。
 全部の鳥が無事に旅を終えてほしいものです。
 いま、私は寂しい気持ちです。年末にまた公園の池に飛来したら鳥たちが私を憶えているかどうか。それも心配です。
作品名:旅立ちの春 作家名:マナーモード