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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回・伍】天体観測っぽく

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「なーんでこんなんわからんのかいのー; このXだかいうバッテン印を8にすりゃコノ答えでてるってんだろや?」
阿修羅がシャープペンでコツコツと京助の広げた教科書を突付いた
「わからんつーのッ!!;」
京助が怒鳴る
「基本はこのバッテン印とコッチの何だか両手広げてる印が比例することだろやがね?」
阿修羅が教科書の【X=Y】を丸で囲んだ
「…なんで一回基本説明しただけで解けるかねぇ;」
南がシャープペンの頭を押して芯を出しながら言う
「うあ~…; 頭痛してきた~;」
京助がちゃぶ台に突っ伏した
「俺ももうアカン; 吐き気が;」
坂田がプリントをそっと裏返しながら溜息をつく
「あっくん兄ちゃんこれでいい?」
悠助が阿修羅に夏休みの課題ドリルを見せた
「どれどれ…ほー! よくやった竜のボン! 全問正解!!」
ドリルを見た阿修羅が悠助の頭を撫でた
「俺…小学生に戻りたい;」
中島が呟くと京助と坂田、南が揃って頷く
夏休み終了カウントダウンが近づき溜め込んだ宿題を持ち寄った3馬鹿と京助が少ない脳みそをフル活用していた最中ひょっこりやってきた阿修羅が家庭教師を買って出て早2時間…普段勉強という事には三分の一も活用していない3馬鹿と京助の脳みそは限界に達しようとしていた

「だぁから…コレは【ざつもくりん】じゃなくて【ぞうきばやし】だっちゅーのさ; …さっきちっこいのが間違えたとき教えただろが~…」
阿修羅が中島のプリントを見て溜息をついた
「…ってか俺等に宿題をやれっていうこと事態が間違ってる」
京助がボソッと呟いた
「そうだよなぁ…普段でも宿題なんかやらねぇし…;」
坂田が同意する
「そもそも夏休みって休みなんだから頭も休んでもいいのに何で頭動かさないといけないんだろうねぇ…休ませて頭~…;」
南が言った
「脳みそストライキ起こすぞ」
中島が言う
「俺もう起こしてる」
京助が麦茶を飲みながら言った
「ウブファブハァ~!!;」
坂田が意味のわからない言葉を発しつつ後ろに倒れる
「ホレホレしっかり~」
阿修羅がパンパンと手を叩いて言った
「京様も皆様も頑張ってくださいませ」
庭先からヒマ子が声援を送ると南が苦笑いで手を振る
「そして暑いし…;」
寝転がった坂田が見上げた軒下の風鈴が鳴りそうで鳴らないそんなそよ風が風鈴の下についた紙をヒラリと揺らした
「…涼しくなってからやったほうがいいと思う人ー」
中島が突然手を上げて言うと京助と南が手を上げて坂田が足を上げた
「ってことで…」
京助が静かに教科書を閉じると南がペンケースにシャープペンをしまってファスナーをしめる
「一旦休止!!」
パンっと足の裏を合わせて音を出した坂田が飛び起きた
「カキ氷食うべカキ氷!」
中島が伸びをする
「僕ブルーハワイがいい~!」
悠助が両手を挙げて言った
「…進まんねぇ」
阿修羅がちゃぶ台に肘をついて笑った