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風間糀ニ郎
風間糀ニ郎
novelistID. 30887
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写真 終章

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 「さぁ あなたの責任よぉ!  早く 幸子を呼んできてね(笑)」と妻。


  私はゆっくりと、二階の右側・・  右!!???   確か、幸子の部屋は、ずっと左側ではなかったか・・???


  でも、右の部屋のドアにはちゃんとローマ字の「sachiko」の表札があるではないか・・


 恐る恐る「ノック」をした

 
 「・・・  パパなの? 」と声がした。  「ああ パパだよ」 そう言って部屋に入る。


 窓のカーテンの側に 幸子は立ったまま、向こうを向いていた。


 「さちこ。。 あの・・ ごめんな   パパ 泣いちゃって・・」


 「フフフ・・ あのね・・ フフッ   そうじゃないのよ 」

 幸子は笑って振り返り。。。


 「パパ 私は今度こそ 幸せになります。   だから、ね  ママをどうか大切にしてあげてね」


  「ああ・・ うん  わかってるつもりだ。  君も聡・・クンと 仲良くな・・」


 「ね、今度こそ、パパも 幸せになってよ?  でないと・・」


  「でないと・・??  なんだ? 幸子・・・?」


  「いえ、、いいのよ パパ   もう 判ってるのよね?」

   
  「・・・  ・・・・・・」

  
  幸子は優しく愛らしい笑顔のまま、頬を濡らしていた。  じっと私の顔を 見据えて・・



     「フフ・・ もう、 これっきりですからね!  パパ・・」


      「  いえ、、   『 オ、 リ、 バー 、、、』 さん、、 」

 

  声を出さずに たしかに そして静かに、幸子の口が そういう形に 動いたのを 

  私は、   私は、

   
    半ば、夢の中でそうするように、ぼんやりと見ていた。


      
                   <了>
作品名:写真 終章 作家名:風間糀ニ郎