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配達員

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      夏・秋

朝日が、昇る時間も、早くなって、配達を始めて間もなくもすると、辺りが明るくなってくる。

鳥達の声が、「おはよぉ~♪」って聞こえる。

「デェ~デェ~ポッポ♪」
「カッコウ~カッコウ♪」
「チッチッチ~チッチッチ~♪」

そんな声を聞きながら、配達する。

「今年の緑は、色が濃いなぁ~。」
「お!ヘビ君じゃないですかぁ~おはよぉ~。」
ヘビ君は、ササッ!っと、草むらに消えた。

小鹿も飛び出してくる。
「危ないよぉ~!」

沢山の花達が、色とりどりに咲き、花達の香りに包まれる。

そして、この時期から、厄介な物が出来る。

「くもの巣」

くも君達も、ご飯を食べなければならない。所構わず、巣を張るのである。

「今日は、どこで、巣に掛かるかな・・・」
そうなんです、見えないのです。
お日様が昇ってくれる日は、「キラリ」と光って分かるのですが・・・。

「あっ!!」と、感じたときは、すでに遅し。

メリッ!メリメリッ!・・・・汗

眉毛から上が、くもの巣。
くも君が、何時間も掛けて、作ったであろう巣を、一瞬で壊した瞬間である。
そして、この、くも君が出した「糸」
面着力が有って、長い・・・。

時は、目の前に、くも君が居たりもする。
「ほら、さっさと、お行き」
「人間の、出入り口に巣を作らないでネ」と、声を掛ける。

ある日、この、くもの糸が、目に入った。
何と言う、タイミングだろ、高さといい、大きさといい・・。
目に入るなんて、どぉ考えても、有り得ない。
そう、思って居たのに・・・。
目が、開かない、くっついてる・・・。
チカチカするぞ・・・。
「もぉ~くも君ったらぁ~!」と、ぶつくさ言いながら次に行く。

きりぎす君が、飛んできて「おはよぉ~。」って声を掛けて、また、飛んで行った。
すずめ達が、朝の会合を開いている。
カラス達が、山から、下りてくる。

お盆を境目に、お日様が昇る時間が、遅くなって来た。

くもの巣は、相変わらずなのだが・・・暗くて、分からない。
毎日、どこかで、巣に嵌る。

「あ・・・子キツネだ!」
昨日も、ここらで出会ったよ、お母さんと、お別れしたのかな?
人間の側に来ちゃダメだよ・・・。
山に走って行った、きつねの遠吠えが、聞こえ始めた。

昼間、近所で熊が出た。
小熊・・・。
猟友会の人が、撃ち殺した。
「親熊が、小熊を捜しに出るかもしれないので、ご注意下さい。」
パトカーが、町内を、スピーカーを鳴らしながら、走っている。
でも、新聞休みじゃないし。

やっと、涼しい季節が、やってきた。
朝晩は、寒い位だ。
車での配達なのだが、健康のために、多少は歩く事にしている。
2、3軒固まる場所は、歩く。
なので、汗が出る位だ。
虫達の声も、秋の声になって来た。

毎日、歩数計を付けて居る。
月曜~金曜は、自分の担当区域2区域で5000歩弱。
車での移動距離10km
土曜は、公休。
日曜日は、公休の人の2区域を代配するから、全部で4区域。
7400歩強。車での移動距離18km。

毎日、1時間15分~1時間半。日曜は、さらに、50分の追加。

空を眺めて、小さな庭の畑を眺めて、家に入る。

オクラ、収穫しなきゃ、枝豆、食べれそう。なんばん、辛い。
そろそろ終わりなトマトを捥いで、パクリと頬張る。

汗の多い日は、シャワーをする、が、ほとんどは、PCを弄って、寝る。


あぁ~~山が色付いて来ました。

もみじの赤が、綺麗かも。
庭では、小菊が、咲き始めてます。
空を見れば、天の川が綺麗。
ついつい、見とれてしまう。
毎日の、お月様の変化も楽しいけれど、新月の日の、お星様って・・・

 最高~~~!!

作品名:配達員 作家名:優希